新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻などの影響により窮地に追い込まれるイタリアのカルチョについて、イタリアメディア『スカイスポーツ』が15日、スポットライトを当てた。
かつては世界最高峰のスーパースターが集結し、最難関のリーグとして栄華を誇ったセリエA。だが近年、スター選手は財政難に苦しむイタリアから他国のリーグへと離れ、レベル低下が指摘されてきた。一方でイタリア人の若手選手の多くは、セリエAで十分な出場機会を得ることができずに下部リーグでのプレーを余儀なくされている。若手の突き上げがますます難しくなる中、ワールドカップ常連国であったはずのイタリア代表は2大会連続でサッカーの祭典を欠場するなど、カルチョの国に異変が生じている。
そんな中で訪れた新型コロナウイルスの感染拡大。各クラブはロックダウン(都市封鎖)や無観客試合などで財政的に大きな打撃を受けた。その後、「スポーツ界がコロナ禍の影響から復興する中で新たな緊急事態に見舞われた」。ロシアによるウクライナ侵攻でエネルギー価格が高騰し、イタリアサッカー連盟(FIGC)のガブリエレ・グラヴィーナ会長が説明するようにイタリア国内にある「1万5000のサッカー場が閉鎖の危機にある」という。
セリエC(イタリア3部)を運営するレーガ・プロのフランチェスコ・ギレッリ会長は、「経費の増加は110%に上り、セリエCのすべてのクラブが大きな悪影響を受けている」と訴える。イタリアメディアによれば、「1年前と比較して、クラブにおけるガス料金は96%の増加、電気料金は90%の増加がみられた」。冬季の暖房費も倍増することが予想されており、クラブの半数が「(使用する)施設の光熱費を直接負担している状況から、深刻な赤字に直面するリスク」が懸念されている。
その危機的状況は、サッカー界にとどまらない。イタリアオリンピック委員会(CONI)のジョヴァンニ・マラゴ会長は「解決策が見つからなければ、スポーツは危機に陥る」と警鐘を鳴らす。セリエCのギレッリ会長は、こうした諸問題に対処するためには、政府の介入が必要であると主張している。
