現地時間30日、AFCアジアカップ カタール2023ではラウンド16が開催され、サウジアラビア代表と韓国代表が対戦した。
タイ代表、オマーン代表、キルギス代表と同居したグループFを首位通過したサウジアラビアと、バーレーン代表、ヨルダン代表、マレーシア代表のいるグループEを2位で通過した韓国。クリンスマン監督率いる韓国はグループ最終戦のバーレーン戦に勝っていればラウンド16で日本代表と対戦することとなっていたが、終了間際に追いつかれたことで2位となり、日韓戦は決勝まで回避されることとなった。
しかし、マンチーニ監督率いるサウジアラビアも過去3度のアジアカップ優勝を誇る強豪であり、実に64年ぶりとなる優勝を目指す韓国にとっては超えるべき最初の難関といえた。
立ち上がりからボール保持で上回ったのはサウジアラビア。選手個々が非常に高い技術と身体能力を持ち、韓国の激しいチェックを受けても簡単にはボールを失わない。押し込まれる展開となった韓国はカウンターから少ない手数でサウジアラビアゴールを目指す。
サウジアラビアは41分、左CKをニアサイドに飛び込んだアルシェハリが頭で合わせると、これがクロスバーを叩いてこぼれ球をラジャミが頭で押し込む。これが再びバーを叩き、最後はサレム・アルダウサリが頭で押し込んだものの、ゴール左に飛んだボールはキム・ミンジェがギリギリのところで頭で触ってCKへと逃れた。
互いに無得点のまま迎えた後半、開始1分も経たずに試合が動く。わずか30秒、左サイドからのクサビのパスをS・アルダウサリがダイレクトでエリア内左に流すと、抜け出したラディフが左足でゴール右へと沈め、サウジアラビアが先制する。ラディフはアルシェハリに代わって後半から入ったばかりだった。
先制を許した韓国は、54分にチョン・ウヨンに代えてファン・ヒチャンを投入。さらに64分にはチョン・スンヒョンとイ・ジェソンに代えてパク・ヨンウとチョ・ギュソンを投入して3バックから4バックへと移行する。
1点を追う韓国が攻勢に試合を進め、86分には右クロスをファーサイドのソル・ヨンウが合わせるもDFがブロックし、こぼれ球をソン・フンミンが左足で押し込むも再びDFがブロックした。
10分ものアディショナルタイムが取られ、猛攻を仕掛ける韓国は90+2分、左クロスをチョ・ギュソンが頭で捉えるもクロスバーを直撃。90+5分にはスルーパスに抜け出したファン・ヒチャンのシュートはゴール右へとわずかに外れる。
防戦一方になりながらもこのままサウジアラビアが逃げ切るかと思われた90+9分、右サイドからのクロスをファーサイドのソル・ヨンウが頭で折り返すと、ゴール前のチョ・ギュソンが頭で押し込んで韓国が土壇場で同点に追いついた。
延長戦でも主導権を握ったのは韓国。延長前半には右CKからキム・ミンジェのヘディングが枠を捉える決定機があったものの、GKアルカサールの好守に阻まれた。延長後半になると足がつってしまう選手も出たサウジアラビアに対し、韓国が押し込む展開となるも決定機を決めきれず、勝負はPK戦へともつれ込む。
PK戦では先攻のサウジアラビアは3人目のアルナージーと4人目のガリーブがGKチョ・ヒョヌにセーブされたのに対し、4人全員が成功した韓国が4-2でPK戦を制した。
死闘を制した韓国は、準々決勝でオーストラリア代表と対戦する。
■試合結果
サウジアラビア 1(2PK4)1 韓国
■得点者
サウジアラビア:ラディフ(46分)
韓国:チョ・ギュソン(90+9分)


