25日のラ・リーガ第3節、敵地バライドスでのセルタ戦で、MFルカ・モドリッチではなくFWロドリゴがPKキッカーを務めたことに激怒していたカルロ・アンチェロッティ監督だが、モドリッチがキッカーを譲っていたようだ。スペイン『アス』や『マルカ』が報じている。
マドリーは0-0で迎えた68分、FWロドリゴがGKイバン・ビジャールに倒されてPKを獲得。だがブラジル代表FW本人がキッカーを務めると、シュートはセルタ守護神に弾かれてしまった。するとアンチェロッティ監督はベンチから立ち上がり、何か物を地面に投げつけるほどの激昂ぶりを見せている。なおマドリーは80分にMFジュード・ベリンガムが決勝点を決め、幸いにもPK失敗で勝利を逃すことはならなかった。
この試合後、アンチェロッティ監督は「PKキッカーを自由に選ぶことはできないんだ。何が起きたのか私には分からない。ルカが蹴るべきだったのに、一体何が起きたのか……」「私が怒っていた? 少しだけね……。フェデ(・バルベルデ)にルカが蹴るよう伝えていたのだが、時間が足りなかったのだろう。このことは今後数日の間に話し合いたいと思う」と発言していたが、スペインメディアがその真相を報じている。
曰くPKの直前、モドリッチはロドリゴの方が自信がありそうだったために「お前が蹴れよ」とキッカーを任せていたとのこと。またロドリゴの関係者たちは、まるで同選手の独断でPKを蹴ったような噂が立っていることに不満を覚えているようだ。ロドリゴからモドリッチに「自分が蹴る」とは言っておらず、モドリッチから勧められなければ、PKを蹴る考えは一切なかったという。
なお現在37歳のモドリッチは、22歳ロドリゴの父親と年齢がほとんど変わらないために、彼と「息子」「父さん」と呼び合う“親子関係”にあることで知られる。カタール・ワールドカップ準々決勝クロアチア対ブラジル(PK戦の末にクロアチアが勝利)の試合直後には、モドリッチがPKに失敗したロドリゴを抱きしめて「何でもないことだ。お前はこんなことより強いはずだろ。愛してるぞ、息子よ」と励ましていた。




