8日のチャンピオンズリーグ・グループD第4節、レアル・ソシエダは本拠地アノエタでのベンフィカ戦を3-1で制した。MF久保建英は先発出場を果たし、70分に交代している。
前節、アウェーでのベンフィカ戦では、圧倒的なパフォーマンスを見せながらも、スコア的には1-0という最小得点差で勝ち点3を獲得したソシエダ。ポルトガルの雄をアノエタ(CLではレアレ・アレナというネーミングライツのスタジアム名は使用不可)に迎えたこの一戦では、内容にしっかりとスコアも伴った。
久保を右ウィングとするいつもの4-3-3を使用したソシエダは、開始6分に久保を起点に先制ゴールを決める。右サイドの日本人MFは3選手に囲まれながらゴールライン際まで突き進み、そこからクロスではなくマイナスのパスを選択。混戦の、しかし久保が3枚を引きつけたことでベンフィカの守りが若干薄くなったペナルティーエリア内で、最後にミケル・メリーノがネットを揺らしている。
幸先よく先制したソシエダは、その後もベンフィカを圧倒。敵陣で試合を進め続けてゴールを量産する。11分には彼らの長所である激しいハイプレスからオヤルサバルがペナルティーエリア付近でボールを奪取し、そのまま左足のシュートでネットを揺らして2点目。また21分には、右サイドの久保が再び相手DF3枚を引き寄せてサイドチェンジのボールを送り、その流れから手薄となっていたペナルティーエリア内左にバレネチェアが侵入。背番号7は巧みな切り返しから右足のシュートを沈めて、スコアを3-0としている。
ソシエダはさらに26分、オヤルサバルがペナルティーエリア内でオタメンディに倒されてPKを獲得。しかしキッカーのブライス・メンデスが放ったシュートは左ポストに阻まれている。前半はソシエダの3点リードのまま終了。久保はというと1点目と3点目に絡んだだけでなく、18分に2人を抜き去るダイアゴナル・ランの見せるなど(その後オヤルサバルが頭でネットを揺らしたがオフサイド)、随所で技術の高さを発揮。自身が徹底マークに遭っていることを逆手に取り、逆サイドに攻撃を展開してチームメートに守備の手薄なところを突かせていった。ただ雨の影響や前試合バルセロナ戦でフル出場した疲労もあるのか、その存在感やプレーのインパクトは、いつもより控えめだった。
後半になるとベンフィカも意地の攻撃を見せ、49分にはラファが1点を返す。2点差とされたソシエダは4点目を目指すものの、久保はやはり少し精彩を欠き、スビメンディのミドルなど他選手もシュートチャンスを生かしきれない。イマノル監督は70分に交代カードを切り、久保とブライス・メンデスを下げてカルロス・フェルナンデスとトゥリエンテスを入れた。
その後、試合は一進一退の攻防となり、結局スコアは動かず3-1のまま終了のホイッスル。グループDの順位は首位レアル・ソシエダ(勝ち点10)、2位インテル(勝ち点7)、3位RBザルツブルク(勝ち点3)、ベンフィカ(勝ち点0)に。インテル対RBザルツブルクの結果次第で、ソシエダの決勝トーナメント進出は同日中にも決定することになる。
