28日のラ・リーガ第8節、レアル・ソシエダは本拠レアレ・アレナでのバレンシア戦を3-0で制した。MF久保建英は2試合ぶりの出場で、今季2得点目を記録している。
ヨーロッパリーグ・ニース戦を1-1で終えて、今季成績は1勝3分け4敗。低空飛行が続くソシエダが今回ホームに迎えたのは、1勝2分け5敗と同じく不調のバレンシアだ。イマノル監督はニース戦で起用しなかった久保を先発させ、4-3-3の右ウィングを務めさせている。
キックオフの笛が吹かれてから8分後、早々に先制点が決まる。決めたのは久保だった。左サイド、バレネチェアのスルーパスにセルヒオ・ゴメスが追いついて、ペナルティーエリア内にグラウンダーのクロスを送る。フリーでエリア内右に入り込んでいた日本人MFがこのボールに反応して、左足のダイレクトシュートでネットを揺らした。
久保にとっては、ソシエダが今季唯一勝利したラ・リーガ第2節、エスパニョール戦(1-0)以来となる今季2点目。不調に陥るチームで奮闘する日本人MFは感情を爆発させるように、枠内から拾ったボールを思い切り蹴り上げて、このゴールを祝っていた。
久保はその後もソシエダの攻撃を牽引する。32分には精度抜群のスルーパスからバレネチェアの決定機を創出するが、背番号7はこのシュートを決め切れず。また34分にはゴール手前中央から久保自らシュートを放つも、これはS・ゴメスに当たってしまった。さらに44分、結局はオフサイドになったものの枠をわずかに外れる惜しいシュートを放つなど、日本人選手は誰よりも存在感を放っていた。
1-0のまま迎えた後半は少し消極的な内容に。前半、久保に引っ張られて優勢に試合を進めていたソシエダは、バレンシアのボール保持にも手を焼いて、なかなか追加点を奪うことができない状況が続く。
だが80分、レアレ・アレナが再び歓喜の声に包まれた。ソシエダの速攻の場面、S・ゴメスのスルーパスからブライス・メンデスがペナルティーエリア内右に侵入。エリア内左に横パスを送ると、オヤルサバルとの交代で出場していたオスカールソンがそこに走り込み、滑りながら枠内にボールを押し込んだ。アイスランド代表はこれがソシエダ加入後初ゴール。
イマノル監督は85分に疲労が見える久保らを下げて守備にプライオリティーを傾ける。そして後半アディショナルタイムには、再びカウンターからオスカールソンが2点目を決め、ソシエダがバレンシアに引導を渡している。久保が初ゴールを決めた第2節エスパニョール戦以来となる勝利を挙げたソシエダは、暫定で12位に順位を上げた。


