Vinicius(C)Getty Images

相次ぐ人種差別被害でレアル・マドリー退団の可能性浮上も…アンチェロッティがヴィニシウスの残留を強調

レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督は、またも人種差別の被害に遭ったヴィニシウス・ジュニオールについて語った。

21日のレアル・マドリーが0-1で敗れたバレンシア戦の後半、ヴィニシウスがメスタージャに駆け付けた相手サポーターから人種差別を受けたことを訴えて試合が一時中断される事態に。その後、バレンシアは警察とともに加害者の特定を行い、3名の男が逮捕されたと伝えられた。

しかし、ヴィニシウスが人種差別を受けたのはこの試合が初めてではなく、特にアウェイゲームでは常態化している。これを受け、同選手は「ラ・リーガは人種差別主義者のものになった」などと非難していた。

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相次ぐ人種差別被害を受け、ヴィニシウスがレアル・マドリーを退団するのではないかとも報じられる中、アンチェロッティ監督は23日のプレスカンファレンスでこの噂について言及した。

「彼はフットボールを愛し、レアル・マドリーを愛しているから、ここから離れるとは思わない。クラブへの彼の愛情はとても大きく、ここでキャリアを築きたいと考えている。ヴィニシウスは悲しんでいる。彼に罪はない。周囲は彼に原因があると言ったりと、被害者なのに時折罪人として描かれてしまう。はっきりさせようじゃないか。彼はこの件の被害者だ」

また、アンチェロッティ監督は選手らに対する侮辱がラ・リーガでは日常的に起きていると語り、イングランドを引き合いに出して早急な対応を求めた。

「毎試合のように侮辱されることにうんざりしている。チャビに対しても起きたことだが、ヴィニシウスに対しても起きている。ベンチの裏で彼らは“くそ野郎”とか“くたばれ”などと声を上げている」

「イングランドでは侮辱されることはない。こういった問題がかなり前に解決されたからだと思う。彼らが抜本的な対策を取ったことで、イングランドのファンは5年間ヨーロッパから追放されていた。人種差別の問題はあるが、彼らは侮辱をしたりはしない。それにイングランドの試合には警察もいない。ここでは警察と戦争をしようとしているように見える。なぜだ? 何のためだ? イングランドでは抜本的な対策とともに問題が解決に至った」

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