11日に行われたチャンピオンズリーグ・グループF第4節、シャフタール・ドネツク対レアル・マドリーは1-1のドローで終わった。
先週、レアル・マドリーの本拠地サンティアゴ・ベルナベウで行われた試合はマドリーが2-1で勝利。今週、ポーランド首都ワルシャワのスタディオン・ヴォイスカ・ポルスキエゴに舞台を移して、両チームは対戦する。シャフタールにとっては、ロシアがウクライナ各地にミサイル攻撃を行った直後という、感情的に難しいタイミングでの試合となった(ミサイル攻撃の標的の一つとなったキエフには、シャフタール関係者たちの家がある)。
アンチェロッティ監督は週末のクラシコを見据えてローテーションを採用。ヴィニシウス、モドリッチ、ミリトン、アラバ、カルバハル休ませ、GKルニン、DFルーカス・バスケス、リュディガー、ナチョ、メンディー、MFチュアメニ、クロース、バルベルデ、アザール、ロドリゴ、FWベンゼマをスタメンとしている。
前半、ボールを保持して主導権を握ったのはマドリーだったが、4-1-4-1で堅守を見せるシャフタールを相手に苦戦。絶好機と呼べるチャンスは生み出せず、ベンゼマ、ロドリゴが角度のないところから放ったシュート、バルベルデのミドルはいずれもGKトゥルビンのセーブに遭っている。アザールのプレーリズムの欠如、モドリッチやヴィニシウスの不在を痛感させるマドリーは、前半終了が近づくに連れてシャフタールの攻撃にも手を焼くようになり、結局スコアレスのまま試合を折り返している。
迎えた後半、早々に先制点を決めたのはシャフタールの方だった。46分、ムドリクのスルーパスを受けたマイカリチェンコがクロスを送り、ファーでメンディの背後を取っていたズブコフがヘディングシュートでネットを揺らしている。
ビハインドを負ったマドリー。アンチェロッティ監督はここから積極的に選手交代を敢行していく。まず57分にチュアメニとアザールを下げてモドリッチ、ヴィニシウスを入れると、68分にはメンディ、バルベルデ、ロドリゴをアラバ、アセンシオ、カマヴィンガに代えて早々に交代枠を使い切った。
その後はマドリーがシャフタール陣地で一方的に試合を進める。が、シャフタールはどんな攻撃にも怖気づくことなく、的確なプレーを見せてボールを跳ね返していく。しかしながら後半アディショナルタイム5分、マドリーが再びマドリディスモ(マドリー主義)の根幹たる不撓不屈の精神を発揮。左サイドのクロースが送ったアーリークロスを、前線に残り続けていたリュディガーが頭で合わせてネットを揺らした。リュディガーはシュートの際にトゥルビンと接触して頭から大流血。トゥルビンも頭部を損傷してピッチに倒れ込み、アディショナルタイムは5分から10分近くまで伸びたが、スコアは1-1のまま変わらず終了のホイッスルが吹かれている。レアル・マドリーは今季初黒星を回避し、13試合無敗を貫いている。
なおグループFの順位は首位レアル・マドリー(勝ち点10)、2位RBライプツィヒ(勝ち点6)、3位シャフタール・ドネツク(勝ち点5)、4位セルティック(勝ち点1)となり、マドリーはベスト16進出を決めている。


