ドイツ代表DFアントニオ・リュディガーが、今夏のレアル・マドリー加入について振り返っている。
昨季限りでチェルシーとの契約が切れたリュディガーは、フリーでレアル・マドリーに加入。スペイン『アス』とのインタビューに応じた同選手によれば、チェルシー残留かマドリーに移籍すること以外の選択肢は除外していたという。
「もちろん、ほかのチームも僕に興味を示していた。でも自分にとって選択肢は二つしかなかったんだ。チェルシーかレアル・マドリーの二つだけしかね。ロンドンでは5年にわたって本当に厳しく働き、今の地位を獲得した。自分にはチェルシーかマドリーしかなかったんだ」
また「バルセロナのあなたの扉をノックしましたか?」の質問には、次のように返している。
「扉をノックしてきたよ。でも、自分にとって可能性は皆無だった。マドリーは到達できないと思っていた、夢ですらないような存在だったからね。ここでプレーしてきた名前を見ればジダン、ロナウド、クリスティアーノ・ロナウドがいて、今はモドリッチやクロース、ベンゼマとプレーできる。ノーと言うのは難しかった」
リュディガーはマドリーについての思い出、思い入れも語っている。
「自分の最初の思い出は、あのレヴァークーゼンとのチャンピオンズ決勝で、ジダンがあの左足ボレーを決めていた瞬間なんだ。試合開始から10分で、もう汗でびっしょりだった。ジダンは信じられない選手で、彼のフットボールはアートだった。それにロナウド、ロベルト・カルロス、ベッカム、ラウール……、あのチームには多くのスターがひしめいていた。それこそがマドリーを体現するものだ。今、僕はその一部になれるチャンスを手にしているんだよ!」
強烈な闘争心を持つことで知られるリュディガーだが、ベルリンのかつての貧困地域ノイケルンで育ったことも、その性格に影響を与えたのだろうか。
「間違いなく大きな影響がある。僕たちは6人兄弟で、お金はあまりなかった。かなり荒れた地域で、多くの難民がそこで暮らしていた。小さい頃は道で喧嘩したり争っていたりするのが、何か当たり前のことだったんだ。結局、僕がいたところでは、より強い者しか生き残ることができなかった。そうして、今の自分がいるわけだ」
「あきらめることは自分のDNAにない。だから母は僕のことを戦士と呼ぶのさ! 今も自分はそんな人間で、本当に頑固者だ。負けるのは嫌いだね。受け入れることができない」


