レアル・マドリーは契約問題で揉めるパリ・サンジェルマンとFWキリアン・エンバペについて、今なお静観を貫いているようだ。スペイン『マルカ』が報じている。
これから日本と韓国へのツアーに繰り出すPSGだが、エンバペをツアーメンバーに含めなかった。同選手が契約延長オプションの行使を頑なに拒否し続けていることを受け、今夏での売却を決断したのがその理由とされている。またフランス『レキップ』によればPSGは、レアル・マドリーが来夏フリーとなるエンバペの加入について、すでに選手側と合意していることを疑っているようだ。
その一方で『マルカ』曰く、レアル・マドリー首脳陣はエンバペがアジアツアーのメンバーから外れたことを驚きでもって受け止めたようだ。同クラブはPSGが「どんどんと泥沼化していく問題」を解決するためにこれだけ決然とした振る舞いを見せることは予期しておらず、2021年にエンバペ獲得オファーを提示しながらも一切聞く耳を持たなかった出来事に続いて、「カタールが自分たちの望みを達成する」以外考えていないことが再度示されたと捉えている様子だ。
2年前とは真逆で、今回はPSGがエンバペ売却を望んでいる状況とされるが、しかしながらレアル・マドリーは「とりあえず現時点では」
レアル・マドリーは時間が経てば経つほど、自分たちがエンバペを獲得するために優位な状況が形づくられると考えている模様。ただし今夏獲得に動くとしても、現時点では移籍金2億ユーロ及び選手の年俸&各種ボーナスの補償でさらに2億ユーロと、合計4億ユーロ以上の費用がかかるとされ、レアル・マドリーにそれだけの額を支払う気は一切ないとみられる。その場合には、PSGか選手の妥協が必要となりそうだ。
『マルカ』はまた、エンバペを市場に出したPSGが、今のところレアル・マドリーに連絡する考えがないとも記載。フランスの首都クラブはエンバペがスペイン首都でプレーすることを望んでおらず、サウジアラビア含め様々なクラブに売却のオファーを出す方針のようだ。
『マルカ』によれば、レアル・マドリーは「自暴自棄にならず待ち続ける」様子。そのスタンスの拠り所は「状況はこれまでとは異なっており、現在エンバペの移籍を望んでいるのはPSGだ。彼らはどうあがいたとしても、選手をスタンド送りにして2億ユーロをドブに捨てる真似はできないはず」という状勢にあるとのことだ。


