ModricGetty Images

涙に濡れたモドリッチのホーム最終戦…レアル・マドリーがエンバペの2発で勝利!ソシエダの久保建英は先発フル出場

24日のラ・リーガ最終節、レアル・マドリー対レアル・ソシエダは2-0でマドリーが勝利を果たした。ソシエダMF久保建英は先発フル出場を果たしている。

ラ・リーガを2位で終えることが確定しているマドリーと、欧州カップ出場圏に入れなかったソシエダ……チームとして“何かを懸けて戦うわけではない”ため、最終節の他試合からは切り離して行われる一戦だ。マドリーの方は退団が発表されたモドリッチ、アンチェロッティ監督が本拠地サンティアゴ・ベルナベウで臨む最後の試合となる。キックオフ前には南スタンドにモドリッチ、北スタンドにアンチェロッティ監督の大横断幕が掲げられていた。

試合はマドリーがボールを保持して、ソシエダが守備から速攻を狙う展開。やはりモチベーションに欠けるのか、全体的に低調なペースで時間が経過していく。いつも通り4-3-3の右ウィングを務めた久保は、そうした雰囲気に飲まれながらも、時折ドリブルを仕掛けてシュートを狙う。6分には前線でボールをカットして、そのままペナルティーエリア内右に侵入したが、これはバルベルデに止められてしまった。

そうこうしている内に38分、マドリーが先制点を決めた。ペナルティーエリア内でギュレルが蹴ったボールを眼前のパブロ・マリンが手で弾き、ホームチームのPK判定に。「モードリッチ! モードリッチ!」と、マドリーサポーターは背番号10がPKキッカーを務めることを求めたものの、ボールをペナルティーマークに置いたエンバペ。フランス代表FWのシュートは一度マレロに弾かれたものの、こぼれ球を自ら押し込んでゴールに。決まった瞬間、モドリッチは両手を上げて喜んでいた。

エンバペは今季ラ・リーガ29得点。ラ・リーガ得点ランク首位を走る同選手は、あと1試合を残すリヴァプールのサラーに2点差をつけて、ゴールデンシュー(欧州得点王)も獲得間近となっている。

前半は1-0のまま終了のホイッスル。迎えた後半は、ソシエダが反撃に出るべく少しポゼッション率を高めるも、シュートまで持ち込むことができない。久保はここ最近の試合と同じく右サイドだけにとどまらず中央などに移動してプレーに絡んでいくが、存在感を発揮するまでには至らなかった。対してアンチェロッティ監督は57分、負傷したブラヒム、さらにチュアメニを下げて負傷明けのヴィニシウス、そしてクラブW杯に参加せずマドリーを退団する予定のバジェホをピッチに入れている。スタンドはバジェホに大喝采を浴びせている。

その後はヴィニシウスを入れたマドリーが盛り返して、ソシエダの勢いは少し衰えることに。だが69分には、右サイドの久保がゴールライン際で一人をかわしてゴール前に横パスを入れたが、これは味方が合わせる前にバルベルデにクリアされている。

アンチェロッティ監督は77分に3枚目の交代カードを切り、ルーカス・バスケスをゴンサロに交代させる。クラブW杯終了後にマドリーを退団予定のL・バスケスは、チームメートらと抱擁を交わしてからピッチを後にし、スタンドは「ルーカス・バスケス! ルーカス・バスケス!」のチャントを何度となく叫んでいた。

そして83分、マドリーが追加点を獲得した。ペナルティーエリア手前のヴィニシウスのスルーパスからエンバペがエリア内に侵入。背番号9は左足のシュートでニアサイドを破り、今季得点数を30に伸ばしている。

そして86分、ついにその時が訪れた。アンチェロッティ監督はBチームのチェマとの交代で、モドリッチを下げることを決断。ピッチ上ではマドリー、ソシエダの選手たちが花道をつくってモドリッチを送り出す。フットボール界のレジェンドはそんな選手たちと握手や抱擁をし、また全スタンドに喝采を送り返して、花道を通りベルナベウでの最後のプレーを終えた。ピッチ内で最後に触れ合ったのは、久保。元チームメートの日本人MFが差し出した左手を左手で握り返すと、右手で軽く頭を叩いている。そしてピッチを出た後には、家族やアンチェロッティ監督、昨季で引退した相棒のクロース氏と抱擁を交わした。全スタンドの観客が大喝采を送り続け、モドリッチ同様に涙を流している人たちも多くいた。

試合は、そのまま終了のホイッスルが吹かれ、その後にはアンチェロッティ監督、モドリッチの退団セレモニーが行われている。

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