パリ・サンジェルマンFWキリアン・エンバペを今夏に獲得する可能性が取り沙汰されるレアル・マドリーだが、現時点で動く考えは一切ないという。スペイン『マルカ』が報じている。
PSGに対して契約延長オプションを行使することなく、現契約が終了する2024年にクラブを退団する意思を示したエンバペ。その決定に憤るPSGは今夏に売却する考えとされ、現在マドリーに移籍する可能性が連日にわたって報じられている。
FWカリム・ベンゼマ、FWマリアーノ・ディアス、MFマルコ・アセンシオが退団し、前線の補強がFWホセルのみのマドリーはさらなる選手獲得を求められている状況で、エンバペ加入の噂や報道はサポーターの間で大きな期待を生み出している。しかしながら『マルカ』によれば、マドリー首脳陣はエンバペを獲得すべきという重圧に対しても、自分たちの方針を曲げる気はまったくない模様。カルロ・アンチェロッティ監督もFWが必要と考えながらも、クラブの事情を理解しているようだ。
マドリー首脳陣は1億ユーロ以上かかる獲得オペレーションが、まるで何でもないことのように扱われている現状に疑問を感じている様子。エンバペは2024年までPSGに残ることで、同クラブから年俸としてネットで6000万ユーロ、“忠誠”ボーナスで9000万ユーロと合計で1億5000万ユーロを手にできるとされている。にもかかわらず今夏に移籍をするとしたら、PSGが要求していると報じられる移籍金2億ユーロのほかボーナスの補償もあり、マドリーにとってはあまりに複雑な獲得オペレーションになることが予想される。
そのためにマドリーはエンバペを獲得するかどうかを、同選手が他クラブと交渉可能になる2024年1月から検討する方針という。エンバペ及びPSGの動きは把握していながらもその動きは自分たち次第ではなく、最終的に両者が契約を延長する可能性すら否定できないために、現時点で自クラブから何か行動を起こす考えは一切ないようだ。




