この夏、所属選手たちとの契約延長を発表し続けているレアル・マドリーだが、その理由はパリ・サンジェルマン(PSG)からの“リベンジ”対策にあったようだ。スペイン『マルカ』が報じている。
レアル・マドリーは先日、以前から個人合意に至っているFWキリアン・ムバッペの獲得オファーをPSGに対して正式に提示。PSGのレオナルドSD(スポーツディレクター)は「レアル・マドリーは2年前から容認することのできない不当な行動を行なってきた。選手の関係者と接触していたんだ」と、レアル・マドリーへの敵意を露わにしながらも、しかしクラブとしては今季限りで契約が切れるムバッペの売却を、最終的には受け入れるとみられている。
レアル・マドリーとPSGはこのムバッペのオペレーションによって関係の悪化が見込まれているが、レアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長にとっては予測済みのことだった様子。そのために自クラブの選手たちとの契約延長を進めていたという。
レアル・マドリーはこの夏にMFルカ・モドリッチ(新契約は2022年まで)、MFルーカス・バスケス(2024年)、DFナチョ(2023年)、DFダニ・カルバハル(2025年)、GKティボ・クルトワ(2026年)、FWカリム・ベンゼマ(2023年)、MFフェデ・バルベルデ(2027年)、MFカセミロ(2025年)との契約延長を発表。『マルカ』によると、この動きはムバッペを奪われるPSGからのリベンジとして、自クラブの選手たちが引き抜かれることがないよう予め施しておいた対策であったとのことだ。
レアル・マドリーはこの一連の契約延長により、来季に契約が切れる選手は36歳となるモドリッチを抜かせばMFガレス・ベイル、DFマルセロ、MFイスコの3選手のみになった。そして残りの選手たちの契約解除金はバルベルデとベンゼマが10億ユーロ、そのほかが7億ユーロと、アラブマネーのクラブに対抗する額に設定されているとされる。
『マルカ』曰く、レアル・マドリーはバルセロナがPSGに敵対行動を取った過去の出来事に学び、入念な準備をしてからムバッペ獲得に動いた模様だ。バルセロナはMFマルコ・ヴェッラッティの獲得を狙ったもののPSGの怒りを買い、その後FWネイマールを契約解除金の支払いで奪われると、今夏にジョルジニオ・ワイナルドゥムの争奪戦に敗れていた。


