レアル・マドリーの公式テレビチャンネル『レアル・マドリーTV』が、スペインプロリーグ機構ラ・リーガ及びスペインフットボール連盟(RFEF)を糾弾した。
7月9日の準決勝PSG戦(0-4)でクラブワールドカップ(CWC)から去り、それから26日後となる8月4日から2025-26シーズンへの準備をスタートさせたレアル・マドリー。ラ・リーガ開幕節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのオサスナ戦は19日開催と、プレシーズン開始から2週間で今季初の公式戦に臨むことになる。
レアル・マドリーはFIFPro(国際プロサッカー選手会)による「CWCに参加したクラブは、少なくとも3週間の休みを取り、そして3週間のプレシーズンを過ごすのが理想である」との見解を踏まえて、ラ・リーガとRFEFに対してオサスナ戦の延期を要請したものの、RFEF競技委員会のホセ・アルベルト・ペラエス単独裁定者はこの要請を却下。マドリー内部はこの決定に納得がいかず、RFEF、ひいてはかねてから犬猿の仲であるラ・リーガのハビエル・テバス会長(同会長はCWCに反対のスタンスを取り続けてきた)に対して、怒りと不信感を募らせていると報じられてきたが、『レアル・マドリーTV』が同クラブのそうした感情と見解を公のものとしている。
これまでも苛烈な審判批判で物議を醸してきた『レアル・マドリーTV』は今回、ラ・リーガ、レアル・マドリー、RFEFの法務部門で働いてきたスペインのスポーツ法専門家ミゲル・ガルシア・カバ氏がSNS上で発信したメッセージを基軸として、2025-26シーズンのラ・リーガが開幕節から公正性を失っていることを主張した。
「単独裁定者であるペラエスが決定を下す前から、RFEF副会長とテバスは開幕節の延期が不可能だと公で発言していた。これでも延期の却下は独立した決定だったというのか」
「延期の却下は独立した決定ではなかった。これは操作である。2025-26シーズンのラ・リーガは汚染され、操作されてスタートする。一つのチームが一つの決定によって、フィジカル的、戦術的に劣っている状況で大会を始めなければいけないのだ。これは何ら偶然の産物ではない」
「競争の公正性について話されているが、他チームが何週間も練習に取り組んでいるのに対し、休む時間も練習する時間もろくに取れていないチームも即座に大会に参加させるというのか? 規則というものを、あるチームに対しては絞首刑の道具として、ほかのチームに対してはレッドカーペットとして適用するのか? それは公正性ではなく操作である」
「チームの状態が異なれば、結果も異なってくる。8月に失う勝ち点1は5月に失う勝ち点1とまったく同じだ。これは一試合の打撃ではなく1シーズンの打撃となるのである。そして、もう一つの疑問がある。ボールが転がる前にこういうことが起こるのであれば……審判の判定ではどういうことが起こるのだろうか? 物語は、ここで終わるわけではないのだ」


