19日にラ・リーガ第25節がスペイン各地で開催され、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのアラベス戦を3-0で制した。
ミッドウィークのチャンピオンズリーグ・ベスト16で、パリ・サンジェルマンに圧倒されたマドリー。アンチェロッティ監督は「0-1というスコアはまだ変えられるが、与えたイメージが最悪だった」と振り返り、使わなくなったハイプレスを復活させる考えも示唆したが、それに関連してかこの一戦ではクロースの代わりにバルベルデを先発で起用している。スタメンはGKクルトワ、DFカルバハル、ミリトン、アラバ、メンディ、MFバルベルデ、カセミロ、モドリッチ、FWアセンシオ、ベンゼマ、ヴィニシウスでシステムは4-3-3。
PSG戦で与えたイメージを少しでも払拭したいマドリーだったが、前半はまるで痛みを引きずるようなパフォーマンスに終始。メンディリバル監督率いる4-1-4-1のアラベスを相手に、マドリーは攻撃のアイデアを欠き続ける。ヴィニシウスはこの一戦でもドリブルのコースを塞がれてしまい、モドリッチもベンゼマもゲームメイクのためのスペースを得られず。ハイプレスを仕掛ける間もなく繰り出される、アラベスのホセルを中心とした速攻にも手を焼くことになった。
前半はスコアレスのまま終了。気温9度の寒さながら、全面改装の工事中のためにストーブがないベルナベウは静寂に支配され、前半終了直後には少量ではあるが不満を表す指笛が響いていた。
後半は、より両陣地を行ったり来たりするトランジションが目立つ展開に。マドリーは55分、ヴィニシウスが鋭い切り込みからシュートを放ったがGKパチェコのセーブに遭い、さらにこぼれ球をベンゼマが叩いたもののゴールライン上でルジューヌにクリアされた。
よりゴールに迫りながらも得点が遠いマドリーだったが63分、またもアセンシオ砲が炸裂した。背番号11はペナルティーエリア内手前右でボールを受けると、流れるような動作(左足アウトサイドでボールを少し蹴り出して)から左足を一閃。ボールは低い放物線を一瞬で描き、そのまま枠内左に収まっている。アセンシオはベルナベウで、2月6日のグラナダ戦(1-0)に続き2試合連続で左足ミドルの威力を誇示している。
先制したマドリーは、80分にもゴールを記録。ペナルティーエリア内右、ベンゼマがアセンシオとのワン・ツーでゴールライン際まで進み、グラウンダーのクロスを送ると、ヴィニシウスがこれを押し込んでいる。2点差としたアンチェロッティ監督は続々と交代カードを切ってアセンシオ、モドリッチ、メンディ、ヴィニシウス、カルバハルを下げてセバジョス、ロドリゴ、アザール、マルセロ、ルーカス・バスケスを投入。89分にはロドリゴが倒されてPKを獲得し、キッカーのベンゼマがこれを決め切ってアラベスに引導を渡している。
ラ・リーガ2試合ぶり、公式戦3試合ぶりに勝利を収めたマドリーは、勝ち点を57として2位セビージャに7差をつけている。




