10日のラ・リーガ第24節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのジローナ戦に4-0で快勝した。
勝ち点58で首位に立つレアル・マドリーと、勝ち点56で2位につけるジローナによるラ・リーガの頂上決戦だ。
ホームのレアル・マドリーは筋肉の過負荷に苦しんだナチョに続き、リュディガーが筋肉系の負傷で欠場……本職センターバックが0人となった。アンチェロッティ監督はDFラインの中央2枚にチュアメニとカルバハルを起用し、そのほかGKルニン、DFルーカス・バスケス、メンディ、MFバルベルデ、クロース、カマヴィンガ、ベリンガム、FWロドリゴ、ヴィニシウスでスタメンを組んでいる。
ジローナ本拠地モンティリビで行われたシーズン前半戦ではマドリーが3-0の勝利を飾ったが、ベルナベウでのこの一戦も似たような展開となった。ボールを保持して敵陣で果敢に攻撃を仕掛けるジローナと、世界最高レベルのカウンターを武器とするレアル・マドリーでは、やはり後者が圧倒的に優位なようだ。
DFライン中央の守備は心許ないながら、ジローナの攻撃を跳ね返し続けるレアル・マドリーは、キックオフから6分後にヴィニシウスのゴラッソで先制する。ブラジル代表FWは左サイドからペナルティーエリア手前にカットインし、一度ゴールを見やってから右足を一閃。強烈なスピードで山なりの軌道を描くボールが、右ポストに当たって枠内に収まっている。
幸先よく先制したマドリーはその後、その速攻を眩いほどに鋭く輝かせる。追加点を決めたのは35分のことだった。左サイドのヴィニシウスが右足アウトサイドでスルーパスを出すと、中央のベリンガムが凄まじいスピードでジローナのDFラインを突破。そのままペナルティーエリア内に入り込むと、眼前のGKガッザニーガを少し左に引きつけてシュートコースをつくり、左足でボールを枠内に流し込んだ。ベリンガムは今季ラ・リーガ得点数を15得点として、ジローナのドフビクを1ゴール上回り得点ランク単独首位に立っている。
後半もレアル・マドリーのゴールショーは続く。54分、左サイドのヴィニシウスがヤン・コウトをかわしてペナルティーエリア内左に侵入。背番号7のシュートはガッザニーガに弾かれたものの、ベリンガムがまたも凄まじいスピードを見せてこぼれ球に駆け寄り、枠内に押し込んだ。この試合2点目を決めたベリンガムは、ラ・リーガ得点数を21試合16得点(公式戦29試合20得点)に伸ばしている。
リードを3点に広げたレアル・マドリーだが、直後ベリンガムが左足首の負傷でプレー続行不可能に……。アンチェロッティ監督は代わりにブラヒムを投入し、ベリンガムはスタンディングオベーションと「ジュード! ジュード! ジュード!……」の掛け声の中でピッチから下がっている。
エースがピッチから去ったマドリーだが、その後も勢いは衰えず、61分にロドリゴが加点。ヴィニシウスがヤン・コウトの持つボールをカットし、これを拾った背番号11はペナルティーエリア手前から右足のシュートを突き刺した。4-0とした後、ベルナベウはお祭りムードとなり、「アシ! アシ! アシ・ガナ・エル・マドリー(マドリーはこう勝つ)!」のチャントを歌ったり、パス回しで「オーレ!」と叫んだり、果てには「チャビ、残ってくれ!」とバルセロナ指揮官の慰留を行っている。
アンチェロッティ監督はその後クロース、ロドリゴ、ヴィニシウス、メンディを下げてモドリッチ、ホセル、ギュレル、フラン・ガルシアを投入。後半アディショナルタイムにはギュレルがペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得したが、キッカーのホセルがシュートを外して5得点目はならず。しかし、そのPKの直後に試合終了のホイッスルが吹かれ、ラ・リーガ頂上決戦で会心の勝利を飾った(ちなみにジローナの枠内シュートは0本)。
2試合ぶり勝利の2位レアル・マドリーは勝ち点を61として、2位ジローナに5ポイント差をつけることに成功。2シーズンぶりの優勝に前進している。
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