レアル・マドリーが15日、本拠地「サンティアゴ・ベルナベウ」の名称を「ベルナベウ」に変更することを発表した。
スタジアムの基盤はそのままに、ピッチを地下格納式にして、可動式屋根も取り付けた全面改装を行い、生まれ変わったベルナベウ。これによってフットボールの試合以外でも、他スポーツの試合開催、コンサート(現在は騒音問題で近隣住民から苦情が出ており問題の解決中)、そのほかのイベントなど、365日稼働可能な多目的施設となった。
ベルナベウでは16日にNFLのマイアミ・ドルフィンズとワシントン・コマンダーズの試合が開催されるが、そのタイミングでレアル・マドリーはスタジアムについて重大な発表を行っている。今後「サンティアゴ・ベルナベウ」は、サンティアゴを取って「ベルナベウ」という簡略化された名称にするとのことだ。
この名称の簡略化には、クラブの経営戦略上、大きな理由があるようだ。スペイン『アス』は、ブラジルの複数スタジアムのネーミングライツ(命名権)を所有するカーサ・アポスタスの営業ダイレクター、アンダーソン・ヌネス氏に話を聞いている。
「これは単なる名称変更にとどまらない。欧州のスタジアムが新たな市場へと領域を拡大していく流れを強く後押しするものだ。ベルナベウという新名称、新たなアイデンティティーのお披露目が、スペインで初めて開催されるNFLの試合と同じタイミングなのは偶然にあり得ない。こうした変革は新たな収益性を生み出すものとなる」
またリコマ社の商業・マーケティングディレクターであるヘラルド・エバンス氏は、『アス』に対して次のように語った。
「名称を短くすることで、すでに確立されたブランド力を最大限に引き出し、国際市場での認知がさらに容易になる。マドリーはベルナベウを多機能な資産として、世界の主要スタジアムと競い合い、フットボール以外の領域でも収益を生み出せる存在として位置づけようとしている。名称変更は、その意思の表れだろう」
1947年に開場したサンティアゴ・ベルナベウは、クラブ史上最大級のレジェンドである故アルフレド・ディ・ステファノ氏を獲得し、チャンピオンズカップ5連覇を成し遂げるなど、レアル・マドリーを現在の地位まで押し上げた元会長、故サンティアゴ・ベルナベウの名が由来となっている。
なお、ベルナベウのスタジアムツアーであるツアー・ベルナベウ(一般アダルトのチケット価格38ユーロ=約7000円)は、昨季5260万ユーロ(約90億円)の収入を記録。同スタジアムは今や、世界有数の美術館であるプラド美術館(2023年の収入2700万ユーロ)をも上回り、マドリードを代表する観光名所となっている。多目的施設へと生まれ変わったことで、さらなる増収が期待されている。


