レアル・マドリーの公式テレビチャンネル『レアル・マドリーTV』が、バルセロナのチャビ・エルナンデス監督を非難した。
21日のラ・リーガ第21節レアル・マドリー対アルメリア(3-2)では、マドリーのPKとなったアルメリア側のハンド、アルメリアのゴール取り消し、ゴールが認められたヴィニシウスの肩か腕でのシュートと、VARが介入した三つの判定が騒動となった。
この件についてアルメリアのガリターノ監督は「ここで起きたことには言葉がない。ベルナベウでこういった経験をするのは初めてではない」と語り、またスペイン『アス』の元編集長アルフレド・レラーニョ氏は「レアル・マドリーの黒い伝説だ」「この勝ち点3はレアル・マドリーにラ・リーガ優勝をもたらすものになり得る。だが彼らの名声を傷つけるものにもなるだろう」「マドリーは『レアル・マドリーTV』を使って審判批判を繰り返し、こういったことを起こすために重圧をかけけている」との見解を示した。そしてチャビ監督も同日に行われたベティス戦後(4-2)、両者の見解に同意する形で、ラ・リーガの審判がレアル・マドリー贔屓のレフェリングをしていることを示唆したのだった。
「私はガリターノと、とても素晴らしいジャーナリストであるアルフレド・レラーニョの意見を心に残している。こんなことを言えば処分されるだろうが、しかし今日のマドリーの件は全世界が目撃したはずだ。私は言っていたはずだ。今季のラ・リーガに勝つのは難しい、とね。私は受け入れられないことを目にしてきた。私たちは勝ち続けなければいけないが、私たちにはコントロールできないこともある。今日は、誰もがそのことを目にしたはずだ」
「ヘタフェ戦のPK(アラウホに対するファウルが取られず)を思い出すよ。バジェカス(ラージョ戦)ではハフィーニャに対する明確なファウルによるPKも取られなかったし、グラナダではジョアン・フェリックスのゴールが取り消されている。私たちの勝ち点は、あと6ポイント多かったはずなんだ。これは言い訳じゃなく現実だよ」
そしてその翌日、スペインの地上波でも放送されている『レアル・マドリーTV』が、チャビ監督の発言に対して反論した。先のスーペルコパ決勝でレアル・マドリーがバルセロナに4-1で勝利したことやバルセロナの審判買収疑惑“ネグレイラ事件”を引き合いに出しながら、バルセロナ指揮官の発言の不当性を主張している。
「鳥が猟銃を撃った。そこにあるのは“逆の世界”だ。『レアル・マドリーTV』はあまりに巨大な尊重の気持ちでもって、スペイン・フットボールが苦しむことになった最大級のスキャンダルについてこれまでコメントを控えてきた。あれだけ注目される大きな疑いが生じたというのに。今現在、その事件は調査が行われている。だからこそ、私たちは“逆の世界”と言ったのだ。レアル・マドリーも『レアル・マドリーTV』も、“ネグレイラ事件”については、ずっと慎重な姿勢で扱ってきたのである」
「チャビはスーペルコパ決勝で起こったことに煙幕を張ろうとしている。レアル・マドリーはバルサに圧勝した。アンチェロッティはありとあらゆるフットボール的復習を彼に義務付けた。それは煙幕だったのだ。チャビが(レアル・マドリー対アルメリアのレフェリングに)注目を集めようさせようとしたのは奇妙なことである。バルセロナは20年間も、スペイン・フットボールのナンバー2の審判に金を払い続けてきたのだから。それはチャビが選手として600試合以上に出場してきた期間であり、今、その600試合以上が疑惑にかけられている。そう言っているのは私たちではない。クラブ(バルセロナ)は現在、その責任を問われているのだ。あの期間、チャビはずっとバルセロナの選手だった」
「レアル・マドリーはその事件について慎重を期してきた。だが裁判官(予審判事)は『何もなしにああした金額をバルセロナが支払っていたとしたら、愚かしいことだと考えられる』と言ったのだ。裁判官は支払いが18年にわたって続いたと言ったのである。800万ユーロ近くの支払いはチャビがバルセロナの選手だった時代に行われ、裁判官はバルセロナが買収罪を犯したとの見解を示している。それはチャビがバルセロナの選手だった頃のことなのだ」
「判定が正しかったときに、こうしたキャンペーンが行われた。(レアル・マドリー対アルメリアの主審)エルナンデス・マエソは三つの場面で間違いを犯したが、VARが正しい判定を道いたのだ。エルナンデス・マエソのレフェリングはとてもひどかったが、最終的にVARが修正を施したのだった」




