Benzema Real Madrid 2021Getty

レアル・マドリー、あまりに理想的な快勝劇で今季ラ・リーガをスタート!ベンゼマの2発含む4-1でアラベスを撃破

14日のラ・リーガ開幕節、レアル・マドリーは敵地エスタディオ・メンディオロサでのアラベス戦に臨み、4-1の快勝を収めた。アラベスFW原大智はベンチスタートで出場機会はなかった。

ジネディーヌ・ジダン氏の後を継いで、カルロ・アンチェロッティ監督が再びベンチに座るレアル・マドリーの今季初の公式戦。イタリア人指揮官はメンディ、さらにはマルセロが直前に負傷した左サイドバックにミゲルではなく新加入のアラバを登用。システムはこれまでと同じ4-3-3で、GKクルトワ、DFルーカス・バスケス、ナチョ、ミリトン、アラバ、MFモドリッチ、カセミロ、バルベルデ、FWベイル、ベンゼマ、アザールをスタメンとして起用している。

試合は予想通り、レアル・マドリーがボールを保持して主導権を握る。攻撃は基本的に左サイドから行われ、モドリッチ、ベンゼマ、アザールの連系からチャンスをつくろうと試みた(逆サイドから飛び込むベイルの積極性も目立った)。だがアラベスの統制の取れた4-4-2による守備はなかなかに堅く、明確な決定機を手にすることはできず。速攻からアラベスのペレ・ポンスのチャンスを許す場面もあり、前半のスコアは1-0にも0-1にもなるような展開だった。

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しかし後半、レアル・マドリーは数年前から、クリスティアーノ・ロナウド退団から待ち望まれていた攻撃ユニットがついに機能を見せて先制した。48分、ベイルが送ったクロスがファーのL・バスケスに流れ、この17番がペナルティーエリア内にボールを折り返すと、アザールがかかとでボールを叩きつけてすぐそばのベンゼマにパス。ベルギー代表MFから最上級のお膳立てを受けたフランス代表FWが、右足の冷静なシュートでネットを揺らしている。

先制したレアル・マドリーの勢いは止まらない。56分にはショートコーナーからモドリッチがクロスを上げてナチョが追加点を獲得。さらに62分にはバルベルデが誰も寄せ付けないドリブルからベンゼマにクロスを送り、エースがこの試合2点目を決め切った。

一気にリードを3点としたレアル・マドリーだったが、66分にはDF陣の連携ミスからクルトワがグイデッティを倒してPKを献上。これをキッカーのホセルに決められて、2点差に縮められた。アンチェロッティ監督は65分を過ぎるとアザール、ベイルを下げて代わりにヴィニシウス、ロドリゴをピッチに立たせている。

以降、レアル・マドリーはポゼッションとカウンターを織り交ぜた攻撃で追加点を狙う。アンチェロッティ監督は終盤にモドリッチとベンゼマも下げてアセンシオとヨヴィッチも投入。アセンシオはウィングではなく、インサイドハーフとして起用された。レアル・マドリーはその後、アラベスの反撃を許すことなく、新しい自分たちの感触を確かめるように攻撃を仕掛け続け、92分にはセットプレーからヴィニシウスがヘディングシュートを決め、アラベスに引導を渡している。

アンチェロッティ監督のレアル・マドリーにとっては、間違いなく満足できる船出。アザールのほかベイルも復活の兆しを見せ、カセミロ、モドリッチ、ベンゼマら従来の主力選手たちの輝きは変わらず、新戦力アラバは見事にフィットして、決定力不足が指摘され続けるヴィニシウスも最後に得点……。懐が大きく、包容力のある指導者として知られるアンチェロッティ監督は、まるで輝かしい過去、未来、さらにはアザールやベイルのこうあれば良かったと思える過去をひとつなぎにしていくようだった。

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