28日のラ・リーガ第32節、レアル・マドリーは本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのアルメリア戦で4-2で勝利を収めた。
前節、敵地モンティリビでジローナ戦で2-4の惨敗を喫したマドリー。このベルナベウでの一戦では、その試合を欠場したチームの“オメガとアルファ”ベンゼマとクルトワが復帰を果たした。アンチェロッティ監督は彼らのほかDFルーカス・バスケス、ミリトン、リュディガー、カマヴィンガ、MFチュアメニ、セバージョス、クロース、FWロドリゴ、ヴィニシウスを先発で起用している。
マドリーが先制点を決めたのは、キックオフから6分後のことだった。左サイドのヴィニシウスがメンデスを最も簡単にかわして、右足アウトサイドでグラウンダーのクロス。ベンゼマがこのボールを左足で押し込んだ。
その後もマドリーは70%近くのポゼッションで主導権を握り、カマヴィンガ、クロース、ヴィニシウス、ベンゼマ、さらにトップ下のように振る舞うロドリゴ……と、選手たちが集中する左サイドから4-5-1のアルメリアを切り崩し、また右サイドに一人開くL・バスケスも有効に使った。追加点を決めたのは、17分のことだった。
クロースの針の穴を通すような縦パスをセンターサークルと付近のベンゼマが受け、すぐ横のロドリゴ、そして大外のL・バスケスとボールをつなぐ。L・バスケスのスルーパスからロドリゴがペナルティーエリア内に侵入し、ゴールライン際でサムエルをいなしてボールを折り返し、ベンゼマが右足のシュートを決め切った。
マドリーはさらに41分、L・バスケスがペナルティーエリア内でラマザニに倒されてPKを獲得。キッカーを務めたのは、もちろんベンゼマだった。フランス人FWは枠の右隅にシュートを突き刺し、ハットトリックを達成。ベンゼマはラ・リーガ得点数を18に伸ばし、ランキング首位のレヴァンドフスキにあと1点まで迫っている。3点差としたマドリーだが、アディショナルタイムにはラサロに1点を返されて2点差で試合を折り返した。
後半になってもマドリーの優位は揺るがず、47分に4点目を獲得する。ペナルティーエリア手前でセバジョスの横パスを受けたロドリゴが素早く反転して右足を一閃。強烈な勢いのボールが枠内右に収まっている。
だが、マドリーは3点差とした後に集中を保つことができない。61分、GKクルトワからのビルドアップで、クロースのあまりに粗野なパスを奪われると、ロベルトーネにヘディングシュートを決められて再度失点。スコアは4-2となった。
アンチェロッティ監督は72分に交代カードを切り、クロースとロドリゴを下げてアセンシオとナチョを投入。ナチョを左サイドバックに置き、そこに位置していたカマヴィンガを本職のインサイドハーフとした。
79分にはそのカマヴィンガが送ったフィードからベンゼマが最終ラインを突破し、GKフェルナンドに倒されてPKを獲得した……かに思われたが、自身が倒される前にアルメリアDFエリーを倒していたとの判定で、PKは取り消しに。レヴァンドフスキに追いつくチャンスは得られなかった。アンチェロッティ監督は82分、ヴィニシウスも下げてカルバハルを投入。ヴィニシウスは負傷した可能性もある素振りだった。
その後も前線で創造的なプレーとフィニッシュの二つをこなし続けるベンゼマは、87分にもペナルティーエリア内でシュートを放ったが、これは左ポストに直撃。結局ポーケル(4得点)達成はならなかった。ベンゼマの決定機逸やカマヴィンガのへディングシュートがオフサイドとなるなど5点目こそ得られなかったマドリーだが、それでも2点リードを維持したまま試合終了のホイッスルを聞いている。2試合ぶり勝利の2位マドリーは、首位バルセロナとの勝ち点差を8に縮め、3位アトレティコ・マドリーとの差を5に広げた。




