VniciusGetty Images

前例なきラ・リーガ逆転優勝を目指すレアル・マドリー、ヴィニシウス弾などでエスパニョールに逆転勝利!3戦ぶり白星でバルサと暫定6差

レアル・マドリーは11日のラ・リーガ第25節、本拠地サンティアゴ・ベルナベウでのエスパニョール戦に3-1で勝利した。

第24節終了時点で勝ち点9差から逆転優勝した前例はラ・リーガに存在しない(シーズンを通してであれば、1998-99シーズンにバルセロナが24節を残した段階でマジョルカに勝ち点9差をつけられ、そこから逆転している)。アンチェロッティ監督は決して優勝をあきらめないことを強調しているが、劇的な逆転勝利をアイデンティティーとするレアル・マドリーは、本当に不可能を可能にすることができるのだろうか。

ベンゼマを負傷で欠くイタリア人指揮官は、この試合でロドリゴを1トップで起用。GKクルトワ、DFカルバハル、ミリトン、ナチョ、カマヴィンガ、MFモドリッチ、チュアメニ、クロース、FWバルベルデ、ロドリゴ、ヴィニシウスでスタメンを組んでいる。

これまでは10度以下だった気温が、今週に入って20度まで上がり、春の陽気を感じさせるマドリーの街。14時キックオフとなったこのベルナベウの試合も暖かさの恩恵を受けたが、白いチームはいきなり冷や水を浴びせられている。

8分、エスパニョールが先制点を決めた。ロングボールに反応したルベン・サンチェスが、カマヴィンガのマークを外してサイドを突破。折り返されたボールをホセルが押し込んだ。マドリーの下部組織出身のホセルはこれが今季12点目で、ラ・リーガのスペイン人得点ランキングの首位に立っている。エスパニョールはさらに14分、今度はダルデルのフリーキックからヴィニ・ソウザが頭で追加点を狙ったが、この場面ではクルトワが好セーブを披露している。

早い段階でビハインドを負ったマドリーだったが、守護神の奮起で2点目を回避すると、そこから圧倒的に試合を支配。そうして22分には、ヴィニシウスがスコアをタイに戻している。

ヴィニシウスはここまでにも何度も試みてきた通り、カマヴィンガが縦に抜けるタイミングでDF2人相手に勝負を仕掛けて、今度は決めた。時折、そこまで意味はないのでないかとも感じさせる崩しの形ではあるが、ブラジル人FWのドリブルの技術、アイデア、角度、加速力、シュート精度、何よりその執拗さが道を切り開いていく。今回の勝負ではPA内中央に向けてマイナス方向へ切り込み、2人の対応が遅れてわずかに生じたスペースから右足を振り抜き、枠の右隅にボールを流し込んでいる。

ヴィニシウスは今季公式戦19得点目。昨季の22得点を上回るのも時間の問題となっている。

ベンゼマが不調の今季、もはやエースとも言えるヴィニシウスのゴールで同点に追いついたマドリーは、39分にはスコアをひっくり返した。右CKの流れから左サイドのチュアメニが右足アウトサイドでクロスを送ると、ファーでフリーとなっていたミリトンが打点の高いヘディングシュートでネットを揺らしている。

2-1で試合を折り返したマドリーは後半、速攻とポゼッションを織り交ぜた形で追加点を狙うが、ややペースを落としてシュートチャンス自体はそこまで手にできない。アンチェロッティ監督は72分に最初の交代カードを切り、モドリッチを下げてアセンシオを投入。また74分にはクロース、チュアメニをリュディガー、セバジョスと交代させた。

75分にはフリーキックから直接ロドリゴがゴールを狙ったものの、これはクロスバーに直撃して3点目獲得ならず。モドリッチ、クロースがいなくなったこともあってボールを持てないマドリーはその後、エスパニョールの意地の反撃を堅守で食い止め続ける。そしてアディショナルタイム、個人突破を仕掛けたナチョがPA内にスルーパスを出し、これを受けたアセンシオが左足のシュートを決め切り勝負あり。食い下がるエスパニョールに引導を渡している。

公式戦4試合ぶり、ラ・リーガでは3試合ぶりに勝利を取り戻した2位マドリーは、翌日にアスレティック・ビルバオ戦に臨む首位バルセロナとの勝ち点差を暫定で6に縮めている。

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