レンジャーズのスティーヴン・ジェラード監督は、グレン・カマラに対するブーイングに驚きはなかったと明かした。
30日に行われたヨーロッパリーググループA第2節で、レンジャーズは敵地でスパルタ・プラハと対戦。レンジャーズは29分に先制点を許すと、74分にはカマラが2枚目の警告で退場となり、反撃及ばず0-1で敗れてグループステージ連敗を喫した。
この試合に先発するも終盤に退場したカマラだが、昨シーズンに同じくチェコの首都プラハに拠点を置くスラヴィア・プラハ戦で人種差別を受け、その後トンネル内で乱闘騒ぎに発展するなど大きな問題となっていた。そんなフィンランド代表MFに対し、一部のスパルタ・プラハはブーイングを浴びせ続けていた。さらに退場を命じられた際には、スタンドから喝采が起きるなど、異様な空気の中でこの試合を終えた。
試合後の会見で、ジェラード監督はカマラへのブーイングについて「試合中、私はそれほど気にはならなかった。もちろん、試合に集中していたからであって、リードを許す中で、巻き返すための戦術変更について考えていたからだ」と話したが、驚きはなかったと主張した。
「しかしこれが事実ならひどく失望するが、決して驚いたりはしない。ただし、私がコメントする前までにこれが真実であるのか、我々には事実が必要で、確認が必要だ。仮にこれが事実だとして、グレンに向けられたものであれば、非常に残念なことだ」
「もっと厳しい対策が必要だ。私だけではなく、世界中の誰もが人種差別に対してより大きく、より厳しい罰則を求めている。根絶しなければいけないことだ。しかし、パワーが十分とは言えない。パワーがさらに大きくなり、より深刻にとらえられるまで、長い時間にわたってこの件を対処していくことになるはずだ」