Coupe du monde 2022 Qatar StadesGetty Images

カタール・ワールドカップはエコな大会に?カーボンニュートラルが意味するところ

6月5日の世界環境デーにFIFAは、2022年のカタール・ワールドカップをカーボンニュートラルな大会にすることを宣言した。

FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は「地球のためのグリーンカード」を掲げ、ビデオメッセージで環境保護への意識を高めるとともに、来るワールドカップが環境を損なわないようにすることを約束した。では、カーボンニュートラルな大会とは何か、そしてワールドカップのホスト国であるカタールは、どのようにそれを実現するのだろうか。『GOAL』ではそれを解説していく。

カーボンニュートラルなワールドカップとは?

カーボンニュートラルとは、環境に配慮した取り組みで炭素排出のバランスをとるイベントやプログラムのこと。つまり、そのイベントが大気中に排出したのと同量の炭素を大気中から取り除くということだ。

カタールがワールドカップに関連するさまざまなプロジェクトを通じて、大気中に排出したのと同量の炭素を大気から取り除くことを約束したことを意味する。

ワールドカップの7つの会場は、カタールが一から建設したものだ。これらのプロジェクトを通じて大気中に排出された炭素の量と、それ以上の量を、持続可能な取り組みを通じて排出し、カーボンニュートラルなワールドカップを実現するのである。

FIFAはどのように発言しているか?

FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、ファンから選手まですべてのステーホルダーに対し、昨年のスコットランドでの国連気候変動会議(COP26)でFIFAが公約したFIFA気候戦略に役立つグリーンイニシアチブに参加するよう呼びかけた。

「FIFA会長として、そして世界環境デーである今日、私はサッカーを愛し、環境に関心を持つすべての人に、FIFAの地球のためのグリーンカードを掲げるようお願いしている。FIFAは、2022年FIFAワールドカップ・カタール大会をカーボンニュートラルにすることを目指し、その一翼を担っている。そこで、私は皆さんにFIFA Green Card for the Planetを掲げ、環境を保護し、私たちの世界を救うために何をするか、短いメッセージを録音し、ソーシャルメディアに投稿するよう呼びかける。これに取り組もう!」

カーボンニュートラルにするためカタールは何をしているのか?

カタールは、持続可能な開発のための数々の施策に加え、廃棄物の削減など環境保護に取り組んでいる。

2022年ワールドカップのカーボンニュートラルは、そのコンパクトさが大きな特徴。すべてのスタジアムが75キロ以内に位置しているため、選手、関係者、チームが大会期間中に飛行機で移動する必要がなく、排出量を大幅に削減することができる。

ファンも飛行機を使う必要がなく、ドーハメトロなどの公共交通機関を利用できるので、例えばタクシーや車で移動するよりも簡単にスタジアムを回ることができる。

また、大会期間中は排出ガス削減のため、電気バスや電気自動車が導入される予定。これらの車の充電ステーションは、ドーハ中に設置されている。

サステイナブルな実践例として、「Ras Abu Aboudスタジアム」も挙げられる。ワールドカップ終了後は完全に解体され、世界の他のレガシー事業で使用することができ、廃棄物を減らすことが可能。また、不要な資源の浪費を減らすために、スタジアムではリサイクル対策がとられている。

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