Goal.com
ライブ
top(C)Getty Images

「スターの人気頼りはもうおしまい」日本ツアーが新生PSGの船出に。2つの新機軸とは?

▶【Paravi】PSG日本ツアー全試合を視聴可能!視聴登録はこちらから

「bling-blingはもういらない」

21-22シーズンを終えた後、来シーズンのチーム構築について聞かれたパリ・サンジェルマンのナセール・アル・ケライフィ会長は、そう答えた。

「bling-bling」とはキラキラ光るもののこと。まばゆい輝きで人の目を惹きつけるチーム作りはもうおしまい、ということだ。ではいったい、彼らはどんな戦略を打ち出したのか?

PSGは今夏になんと、一昨シーズンに彼らの優勝を阻んでタイトルを獲得したライバルクラブであるリールの“優勝仕掛け人軍団”を、ごっそり連れてきた。

その精鋭集団の筆頭に立つ、新プロジェクトの最重要人物は、相談役にしてリクルート担当のルイス・カンポスだ。レアル・マドリーで同胞のジョゼ・モウリーニョの腹心だった彼は、その後にモナコのブレーンとなり、2017年のリーグ優勝にも携わった。当時同クラブに在籍していた駆け出し時代のキリアン・エンバペもよく知る人物だ。

そして監督のクリストフ・ガルティエ。55歳のフランス人指導者は、監督の入れ替わりが激しいリーグ・アンでサンテティエンヌを8シーズンという長期にわたって率い、その間リーグカップ優勝を達成。フランス国内で非常に高い評価を得ている、いま最高に乗っている指揮官だ。

アシスタントは、ガルティエの選手時代からの同僚であり友人で、サンテティエンヌ、リール、そして昨シーズンはニースと、ガルティエが指揮をとった各クラブで片腕を務めたティエリー・オレクシアク。彼は、いかつい印象のガルティエとは対照的な柔和さで、監督と選手との間で緩衝材となれる人物だ。

もう一人のアシスタントは、ポルトガル人のジョアン・サクラメント。リールでガルティエのスタッフに加わるまでは、トッテナムとローマでジョゼ・モウリーニョの下で働き、その前はモナコでカンポスとも共に仕事している。ビデオ分析も担当し、保守的な指導スタイルだったガルティエに、よりデータを駆使したモダンな指導法を提案したのは彼だと言われている。

そしてフィジカルトレーナーのペドロ・ゴメス・ピケラスも、カンポスがリールに招いたスタッフだ。唯一、スペイン人のビデオアナリスト、イシドレ・ハモン・マディールだけはリールの優勝メンバーではないが、バルセロナやバレンシア、イングランドのワットフォードで経験を積んだ彼は、昨年はニースでガルティエとともに働いている。

新たな戦略

luis_campos(C)Getty Images

つまり全員が、カンポスとガルティエの2人と、すでに共闘した経験のある人物ということだ。カタール資本が参入して以来、カルロ・アンチェロッティやウナイ・エメリ、トマス・トゥヘルらがPSGで指揮をとってきた。リーグ・アンの他クラブではちょっと手の出せない、欧州サッカー界でも評価の高い外国人指揮官をその資金力とステイタスで招聘していた彼らが、国内クラブのコーチングスタッフに目を向けたことは、それだけでも大きな変化だ。

この改革が示す、PSGの新機軸は2つだ。

1つは、クラブの方向性を完全にスイッチしたこと。2011年にカタールの資本が参入し、巨大な資金力を元手に欧州のビッグクラブ入りを目指す計画を立てたとき、彼らはまず、PSGというクラブのステイタスを、名実ともに高めることに取り組んだ。

指揮官に世界的な名将カルロ・アンチェロッティを招聘し、ズラタン・イブラヒモヴィッチ、チアゴ・シウバ、デイヴィッド・ベッカム、エディンソン・カバーニ等、世界トップクラスの選手たちを集めてスター軍団を形成。国内リーグでは無敵の存在となり、現在までに国内最多優勝記録タイの10勝を達成。チャンピオンズリーグでも2019-20シーズンに準優勝と、悲願のビッグイヤー獲得にあと一歩まで迫った。

2017年夏にはネイマール、そして2021年にはリオネル・メッシまでが入団し、PSGはバロンドール級の選手に選ばれるクラブとなった。

さらにピッチ外での巧みなブランディング戦略もあり、TikTokのフォロワー数ではサッカークラブで世界1位。インスタグラムではレアル・マドリー、バルセロナについで3位、Facebookではマンチェスター・ユナイテッドに続いて世界4位と、1970年創立と歴史の浅いこのクラブは、カタール政権になってからの10年で、飛躍的に世界的な人気クラブへと変貌を遂げた。

ここからはもう、ステイタスのためのスター集めは必要ない。彼らの人気に頼るのではなく、上に挙げたような老舗のビッグクラブのように、クラブ自体の真価を追求する方向へと舵を切る。そのために、サッカー面の素質で選手を見るのではなく、プレーと人間性の両面で、クラブが求めるプロジェクトにフィットするかどうかを判断するカンポスのような人材を、チーム構築のトップに迎えたのだ。

そしてチャンピオンズリーグ参戦は1度のみ、それも0勝でグループリーグ敗退と、欧州カップ戦ではほとんど実績のないガルティエ監督を指揮官に招聘したのは、かつて「5年でチャンピオンズリーグ優勝」を目標に掲げたような、目先の成果にとらわれるのはもうおしまいにする、という意思表示でもある。

地元中心の体制

mbappe(C)Getty Images

そして2つめは、これからのPSGのプロジェクトの中心人物は、23歳の若きエース、キリアン・エンバペであること。2017年夏、18歳でモナコから入団したエンバペは、パリ郊外で生まれ育った地元のスターだ。彼が子供の頃から憧れていたレアル・マドリーへの移籍をPSGがなんとしても阻止したかったのは、エンバペが世界で最も将来性を期待される選手であるからだけでなく、パリっ子であるというのも大きな理由だった。

モナコで育成を終え、最初のプロ契約について迷っていたエンバペに、モナコとの契約を勧めたのはカンポスだ。エンバペはそれにより、2017年にリーグタイトルを手にするという、素晴らしいプロキャリアのスタートを切ることになったが、このとき両者の間には、固い絆が築かれたと言われている。そのカンポスを招聘したことで、エンバペを存分に生かすチーム作りをする体制は整った。

カタール勢は当初から育成にも力を注ぎ、現在も、総工費3億ユーロ以上といわれる総面積74ヘクタール(東京ドーム約15個分)の、超ハイテク総合トレーニング施設をパリの西方に建設中だ。

就任当時、アル・ケライフィ会長は、「PSGのアカデミーから“ニュー・メッシ”を輩出するのが夢」と話していたが、つい先日のインタビューでは、「今の夢は、“ニュー・エンバペ”を輩出すること。将来的には、パリ出身の選手だけでチームを作るのが究極の夢」だと語っている。

『ICI C'EST PARIS(ここが、パリ)』というクラブのスローガンが示すとおり、PSGのプロジェクトの根底にあるのは、パリを象徴するクラブであることを、より現実化していくことだ。

エンバペを筆頭に、ピッチ上に並ぶのは、ネイマールやメッシ、ジャンルイジ・ドンナルンマ、セルヒオ・ラモスら、世界にその名を轟かせるトップスターたちばかりだ。しかしその彼らを包括する、チームとしてのPSGには、これまでとは違うスピリッツが育まれようとしている。

ここを起点にどんどん進化していく新生PSGを、本国フランスよりも、そして世界のどこよりも、いち早く見られるこのジャパンツアーは、限りなく貴重な体験となることだろう。


paravi join new

PSG日本ツアーを全試合ライブ視聴できるのは、動画配信サービス『Paravi(パラビ)』のみとなる。同サービスの月額料金は1,017円(税込)で、途中での解約も可能だ。

▶PSG日本ツアー全試合が見られるのはParaviだけ!今すぐ視聴登録

Paraviの登録方法は、公式サイトにアクセスし、必要情報を記入するだけ。すぐに視聴を開始できる。

■Paraviの視聴手順

  1. Paravi公式サイトにアクセス
  2. 「今すぐ始める」青いボタンをクリック
  3. アカウントを作成(外部サービスでも作成可能)
  4. 入力メールアドレスにてPINコードを送信→認証
  5. 支払い方法を選択して登録完了!

3試合をすべてParaviで視聴した場合は、月額料金を3で割る単純計算で、1試合あたり339円にてPSG戦を視聴することができる。

もちろんParaviではサッカー以外のコンテンツも豊富なのでこの機会にチェックしてみると良いだろう。

▶PSGとJリーグクラブが激突!Paraviでライブ配信|視聴登録はこちら
広告
0