Newcastle(C)Getty Images

プレミアリーグの名門、ニューカッスルの買収が正式決定…サウジアラビア政府系ファンドが450億円超で買収

プレミアリーグ名門クラブであるニューカッスルは7日、サウジアラビアの政府系ファンド「パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)」を中心としたクラブの買収が完了したことを発表した。

ニューカッスルは同日、「PIFを主導とし、PCPキャピタルパートナーズおよびRBスポーツ&メディアで構成される投資グループがニューカッスルの買収を100%完了させました」と発表。買収額は3億ポンド(約456億円)となっている。

ニューカッスルに関しては、昨年にも同ファンドへの買収が進んでいたものの、サウジアラビア政府の影響力やプレミアリーグのオーナー・取締役会からの懸念もあって暗礁に乗り上げることに。しかし、ここ数日に協議が進展し、ニューカッスルはプレミアリーグからの必要な承認が7日にすべて下りたことを伝えた。

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プレミアリーグ側もニューカッスル買収に関する承認の声明を出しており、取締役会の審査が完了したことを報告。「サウジアラビア王国がニューカッスル・ユナイテッド・クラブを支配することはないという法的拘束力のある保証を確認しています」とも伝えた。

1892年に創設されたニューカッスルは、2007年から14年にわたってマイク・アシュリー氏がオーナーに。しかし、経営やスポーツ面に関する投資への不満から、サポーターらは退陣への圧力を強めていた。

ニューカッスルは声明で、「投資グループの役員はマイク・アシュリー氏の売却プロセスへのコミットミント、そして取引完了に伴うプレミアリーグの貢献にも感謝しています」とし、買収については「徹底したプロセスを経て、すべてのステークホルダーに利益をもたらし、ニューカッスルが明確かつ長期的な戦略を追求するために適した取引となります」と強調した。

また、PIF総裁のヤシール・アル=ルマイヤン氏も「我々は、イギリスのフットボール界で最も有名なクラブの一つであるニューカッスル・ユナイテッドの新たなオーナーになることを非常に誇りに思います。ファンの皆様の長年にわたる多大なご支援に感謝するとともに、皆様と一緒に仕事ができることを楽しみにしています」とのコメントを出した。

なお、PIF会長であるムハンマド・ビン・サルマン皇太子の資産は、推定130億ポンド(約1兆9750億円)とされている。大きな転換期を迎えることになったクラブの今後に引き続き注目だ。

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