プレミアリーグのクラブは今冬の移籍市場で新戦力獲得に総額1億ポンド(約187億円)を投じただけだった。イギリス『BBC』が伝えている。
過去稀に見る静かな冬の移籍市場が2月1日に閉幕した。プレミアリーグ20クラブが投じた移籍金はわずかに1億ポンドのみで、過去13年間で新型コロナウイルス期間中の2021年冬に次ぐ2番目に低い金額となった。また、史上最高の移籍金総額8億1500万ポンド(約1530億円)を記録した昨冬よりも7億1500万ポンド(約1340億円)下回った。今冬の移籍市場でプレミアリーグのクラブで成立した完全移籍の数はわずかに17で、期限付き移籍は13のみだった。
さらに、最も取引が行われるデッドラインデイ(2月1日)でも、支出額は合計3000万ポンド(約56億円)しかなく、12カ月前の2億7500万ポンド(約516億円)には遠く及ばなかった。
また、他のヨーロッパ5大リーグ(ラ・リーガ、セリエA、ブンデスリーガ、リーグ・アン)において、移籍金総額は3億8800万ポンド(約727億円)に上り、昨冬と比較して1億7000万ポンド(約319億円)増加。中でも、リーグ・アンがトップとなる1億6200万ポンド(約304億円)を記録し、プレミアリーグ、セリエA、ブンデスリーガ、ラ・リーガを上回った。なお、プレミアリーグが支出額で他のリーグを下回ったのは2011年夏以来となるようだ。
なお、プレミアリーグが静かな移籍市場を送った背景には、厳格化されたプレミアリーグのプロフィット・アンド・サステナビリティ・ルール(PSR)の影響が強い模様。実際に、多額の損失を計上したエヴァートンは勝ち点を剥奪され、さらに同クラブとノッティンガム・フォレストはリーグから処分を科される見込みだ。
また、その他の理由としては、昨夏にまさに“爆買い”を敢行したサウジアラビアを含む国外リーグが静かな1カ月を送ったことや、今シーズンから欧州サッカー連盟(UEFA)が支出制限に関するルールを設けたこと、各クラブで指揮官交代が頻発していないこと、リヴァプールのコナー・ブラッドリーやマンチェスター・シティのオスカー・ボブなど各クラブの若手の台頭などが挙げられている。
ただし、静かな冬を過ごした一方で、今夏の移籍市場では再び積極的なビジネスが繰り広げられる見込み。『デロイト』のティム・ブリッジ氏は「新しい会計年度を迎えることから、記録を更新した過去2度の夏の移籍市場で目にしたものと同等レベルの支出になることを私たちは予想している」と語っている。
