Gerard PiqueGetty Images

西スーパー杯サウジ開催の仕掛け人ピケ「連盟の収入は12万ユーロから4000万ユーロに増えた。でもバルサの審判の扱いが良くなるわけじゃない」

バルセロナ所属のDFであり投資会社コスモスの経営者であるジェラール・ピケが、スペイン・スーパーカップのサウジアラビア開催に関するスクープ報道について口を開いた。

スペイン『エル・コンフィデンシアル』は18日、スペイン・スーパーカップのサウジアラビア開催がどういったオペレーションであったかを報道。スペインフットボール連盟(RFEF)とコスモスがサウジアラビアと結んだ6年契約で、RFEFが1回の開催につき4000万ユーロ、コスモスが400万ユーロを受け取っていることを明らかにした。同メディアはまた、RFEFのルイス・ルビアレス会長とピケがスペイン・スーパーカップのサウジアラビア開催について相談している音声も公開。同大会にバルセロナの選手としても参加してきたピケが「レアル・マドリーとバルセロナに800万ユーロをやって、そのほかのチームに100万と200万をやれば連盟に600万残るぞ」などと語っている様子は、大きな衝撃を与えることになった。

そしてピケは同日に記者たちをリモートで集めて、同スクープに関する説明会見を行った。バルセロナDF、いや、コスモスの経営者はその場で、いかにしてスペイン・スーパーカップがサウジアラビアで開催されるに至ったか、その経緯を説明している。

「僕たちは中東と良いコネクションがある。それはサウジアラビアだけではない。彼らから、フットボールの公式大会を持ってこれないかと言われた。それからルビアレスに、スーパーカップをあっちに持っていくことに興味があるかを聞いたんだ。それとコスモスから、フォーマットを変えることも提案させてもらったよ。もっと興味深い大会にできたはずだったからね」

「会長はそのアイデアを気に入った。そして、見ている限りそのアイデアは成功したんだと思う。今、人々はスーパーカップに釘付けになっている」

「ルビアレスと仕事に取り組むの人物は、僕以外でも良かった? ああ、そう思うよ。でも会長との関係性から自分でなくてはいけなかった。僕は後悔していないし、良い仕事をしたと思っている。法的にも倫理的にも何も間違ったことはしていない」

ピケはこのオペレーションが、スペインフットボール全体への助けになることを強調する。

「自分は金のために関わったわけじゃない。ソファーで何もすることなく、一生暮らすことだってできるんだ。この社会では金を生み出すことは成功を意味するし、僕は自分の行うすべてで成功をつかみたいと思っている。支払われる4000万ユーロは、その多くが参加するクラブに支払われるが、もっと下のクラブにも届くことになる。イタリアのスーパーカップが似たようなフォーマットでサウジアラビアで開催されたときには、彼らに700万ユーロが支払われた。準決勝と決勝の3試合開催というフォーマットの変更で、僕たちは4000万ユーロ支払われたんだ」

以前「フットボールはファンのもの」と発言していたピケだが、スペイン国民からスーパーカップを取り上げることにはならないのだろうか。

「フットボールはファンのものさ。しかし、世界中のファンのものだ。大会を持ち運べば、全員が生で試合を見られるようになる。ファンはその国の人々だけじゃない。もっとグローバルなクラブだって存在するんだよ。フットボールはあらゆる場所に持ち込めば、さらにファンは増えることになる。そして、大会の持ち主はRFEFだ。自分の意見はそこまで重要じゃない」

「この合意のおかげで、3部、4部、5部のクラブは助成金を受け取れるんだ。ほかの方法じゃ無理なんだよ」

レアル・マドリーとバルセロナ以外のスーパーカップ参加クラブの収入が、極端に低い理由については、次のように説明した。

「自分が価格を決めたわけじゃない。各クラブがもたらせるものについて何度も話し合い、パーセンテージが決まったということだ」

バルセロナ所属の一選手がルビアレス会長とあまりに距離が近く、倫理的問題があるのではないかとの指摘については、こう返している。

「この合意によってRFEF会長が審判に何か言うとでも? アンドラ(ピケが所有するクラブ)はレアル・ソシエダB戦で、9人にされて、なおかつPKも与えて負けたんだぞ。会長は可能な限りの金を生むために闘わなければならない。金を獲得できるなら、そうできるにふさわしいからだ。どこの会社でも同じだよ。自分にしても、気持ち良く打ち込めることをあきらめるつもりはさらさらない。人々に何かを言われることで、自分の行っていることを止めるつもりはないんだ。自分がしていることは分かっている」

「一体、何が利益相反なんだ? 流出した会話における各クラブの報酬は、RFEFが決めたものだ。自分は論理的なフォーマットを探す助けを行なったに過ぎない。決定を下したのは、100%RFEFだ。自分は単純に助けようとしただけなんだよ。商業的なテーマとピッチ上のテーマを関係づける必要はない。自分はRFEFのためにチャンスを持ってきただけなんだ。彼らはスーパーカップの収入を12万ユーロから4000万ユーロとしたんだ。それで、審判が自分たちのために笛を吹いてくれるとでも言うのか?」

「人々が驚くのは分かっている。一選手がこういったビジネスに関わることは、あまりないからね。でも、それは選手がこうしたことに従事することを常としていないからだ。僕は好きなんだよ」

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