日本代表GK鈴木彩艶が所属するパルマについて、地元紙『パルマトゥデイ』が現状に危機感を示している。
セリエA第24節を終え、勝ち点「20」で降格圏の18位に沈むパルマ。残留争いのライバルとなるレッチェやカリアリとの直接対決に敗れており、『パルマトゥデイ』は「パルマ、なんて崩壊だ……時間切れ。間違った歩みはもうやめて欲しい」との見出しで特集した。
パルマは昨年12月末の時点で14位を維持していたが、今年に入って1勝も挙げられず(2分け4敗)、1カ月ほどの間に降格圏の18位へ転落。残留争いで厳しい状況に立たされている。地元紙は「パルマは空っぽだ。足も頭も遅くて緩い」と酷評した。
パルマは今冬の移籍市場で積極的な補強に乗り出したうえ、元ユヴェントス幹部のフェデリコ・ケルビーニ氏を新CEOに据えて事態の打開に取り組んだ。だが地元紙は「ケルビーニの到来も、ファンが想像し、期待していたようなショックを与えることができなかった」と指摘。「このチームは輝きとどん欲さがなく、単調に見えた」と印象をつづった。
即戦力のFWミラン・ジュリッチもわずか3試合でひざを負傷しており、「不運」にも見舞われたパルマ。「蒔いた種よりもはるかに少ない収穫となる暗黒のシーズンの様相を呈しつつある」と地元紙は警鐘を鳴らしている。
さらに特集では、指揮官や選手、クラブ経営陣にも言及。「ペッキア時代で最悪の時であることは疑いない。選手たちはやる気に薄れ、采配が当たらず、不注意で判断ミスがある」、「クラブ側もセリエAの難易度に対して、この技術プロジェクトをあまりに良心的に評価してしまったのだろう」と指摘した。
すでに今季12敗を喫しているパルマだが、地元紙は「クラブは選手たちのことを誰よりも理解している指揮官を信じている。ドン・ファビオ(“ドン”はペッキアの出身地南イタリアでの敬称)指揮下で進み続けることが正しいと頑なに確信している」と分析。そのうえで「これ以上時間を無駄にせず、反応が現れることが重要だ。さもなければ、時間は過ぎ、シーズン中にみんなのミスを修正することが困難になる」と主張した。


