V・ファーレン長崎は5日、ファビオ・カリーレ監督との契約の現状について説明した。
2022年夏に長崎の招へいに応じたブラジル人のカリーレ監督。初年度は明治安田生命J2リーグを11位で終え、2023シーズンは7位でフィニッシュ。次シーズンのさらなる向上に期待が懸かる中、長崎は11月下旬にカリーレ監督およびレアンドロヘッドコーチ、デニスコーチ、セザールフィジカルコーチと新契約を締結していた。
しかし、昨年12月20早朝に2部リーグに降格した名門サントスFCが突如カリーレ監督との契約合意を発表し、同監督も現地で行われた記者会見に出席している姿が。長崎側は「急な状況に困惑しております」との声明をリリースすることに。
同日に発表されたリリース内には、カリーレ監督の代理人から長崎に対し、サントス行きを望むとの最終回答があったが、長崎側はサントスから契約手続きに関する正式なオファーは届いていないとしている。
そして、長崎は5日に2つの声明を発表。まずは、昨季まで大分トリニータの監督を務めていた下平隆宏氏が2024シーズンよりトップチームヘッドコーチに就任したこと。そして、5日に時点でのファビオ カリーレ監督との契約の現状について、代表取締役会長兼社長を務める髙田旭人氏が報告している。
サントスとカリーレ監督側からは「現在まで契約に関する正式な手続きを再三求めているものの、未だにオファーレターも届いていない状況」だと説明。現状の「曖昧な状況を解消」すべく、下平隆宏ヘッドコーチとの契約を締結したとのこと。そして「カリーレ監督の去就がはっきりするまでは」暫定で指揮を執ることになるという。
髙田旭人氏によるコメント全文は以下の通り。
「皆様あけましておめでとうございます。今年は、元日から本当に胸を痛めるようなニュースが続いています」
「こういう時だからこそ、サッカーを通してチャレンジする姿を示し、チーム・サポーター・スポンサーすべてが一丸となって J1昇格を達成し、皆さんと笑顔で振り返られる一年にしたいと思います。本年もよろしくお願いします」
「カリーレ監督との契約の件につきましてご心配をお掛けして申し訳ありません。すでにご報告の通り、昨年12月20日にカリーレ監督からサントスFCと契約したい意向を受け取りました。その後、現地での記者会見も行われていますが、1月5日現在まで契約に関する正式な手続きを再三求めているものの、未だにオファーレターも届いていない状況です」
「我々としては、今後の日本サッカー界のためにも一方的に契約を破棄したことによる違約金に関しては支払いを求めるべきだと考えております」
「一方、年が明け今シーズンに向けて選手・スタッフが迷いなく今季に向けて動き出さないといけない中で、この曖昧な状況を解消すべきだと考えており、下平隆宏ヘッドコーチとの契約を締結しました。カリーレ監督の去就がはっきりするまでは暫定で指揮を執っていただくことになります」
「今後も、目指すべき目標達成に向けて、チーム一丸となり全力で準備を進めてまいります」
