元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が23日、イタリア国営放送『Rai』のラジオ番組「ラディオ・アンキオ・スポルト」に出演し、古巣ミランについて語った。
1998-99シーズンにミランの指揮官に就任すると、1年目にしてスクデットを獲得する快挙を達成したザック氏。そんな現在71歳の指揮官が古巣で幹部を務めるズラタン・イブラヒモヴィッチ氏や新加入のアルバロ・モラタ、10番のラファエウ・レオンらについて語った。ザック氏はまず、ミランOBでアドバイザーとしてクラブに復帰したイブラヒモヴィッチ氏に言及して自身の見解を示した。
「私はキャリアにおいて、多くの偉大なカンピオーネ(王者)たちを指導する幸運に恵まれた。だが、イブラヒモヴィッチの指導はできず、残念だった。イブラはものすごいからね。ディレクターの役割は、監督と似ているように思う。継ぎはぎをして強固なものを作っていかなければならない。そこで主役になり、目立ちたがろうとすることには賛同できない」
続いて元日本代表指揮官は、今夏にミランへ加入したスペイン代表FWモラタについて語った。
「モラタのことはずっと好きだったよ。汚れ仕事を引き受けてくれるFWだ。彼はよく批判されてきたが、彼は常に自身の仕事をこなしている。得点が少なくても、モラタがピッチにいれば、10人で戦うことは決してない」
最後にザック氏は、ミランの10番を背負うポルトガル代表FWレオンに言及。その才能を認めつつ、苦言も呈した。
「彼のことは、イタリアへやって来た時から研究している。誰も疑う余地のないクオリティは持っている。だが継続性やピッチでの姿勢に足りないものがある。試合に入っている時間が短すぎる。かなりのコミュニケーションが必要な若者だね」
「才能はあるが波があり過ぎるんだ。主将の腕章を与えても、その重みを支えるのに苦労する。彼は、彼という選手としてプレーするべきであり、他の任務を与える必要はない。わずか1試合で腕章を取り上げたのも、偶然ではないだろう。最大限の力を引き出すためには、選手の頭の中と調和を見つける必要がある」



