元アルゼンチン代表MFディエゴ・マラドーナ氏が逝去し、あの1986年メキシコ・ワールドカップ(W杯)の5人抜きゴールの場面及び実況が再び大きな話題となっている。
マラドーナ氏の現役時代最大のハイライトとされるのが、たった一人で優勝に導いたとも形容されるメキシコW杯である。そう形容される要因に挙げられるのはもちろん、“神の手”から1点目、そして5人抜きで2点目を決めた準々決勝イングランド戦があるためだ。
現在スペイン語圏では、マラドーナ氏が5人抜きゴールを決めた際の映像が再び出回り、大きな反響を読んでいる。その映像につけられている実況は、『ラディオ・アルヘンティーノ』でビクトール・ウーゴ・モラレス氏が話していた、いや、叫んでいたもの。この実況はスペイン語圏で、世紀のゴールを体現していた世紀の実況として、多くの人々の記憶に刻まれている。
「ディエゴがボールに触る。マラドーナがボールを持った。2人がマークにつく。しかしマラドーナがボールを持って進む。右から突き進んでいく。世界のフットボールの天才だ。3人目もかわした。ここからブルチャガの出番なのか……、 いや、やっぱりマラドーナ だ! 天才! 天才 !天才だ ! タ・タ・タ・タ・タ・タ……ゴーーールッ ! ゴーーーーール
「私は泣きたい! おお神よ! フットボール万歳! ゴラッソッーーーーー! ディエゴーーーッ……マラドーナッーーー! 申し訳ないが、これは涙を流すためのゴールだ! マラドーナの忘れ難い走破、全歴史に残るプレー! バリレテ・コスミコ(マラドーナ氏の愛称で『宇宙の凧』の意味。この実況で全世界に広まった)! 一体、どの惑星からやって来たと言うんんだ? あれだけのイギリス人たちを置き去りにして、この国を『アルゼンチン』と叫んでいる握りしめた拳にしてしまった! アルゼンチン2点、イングランド0点!」
マラドーナ氏は、軍事政権(1976〜1983)を体験して傷を負ったアルゼンチンにおいて、唯一の希望とも称される存在として扱われていた。また、このイングランド戦の2ゴールは、フォークランド諸島の領有権を巡るイギリスとの戦争に敗れた背景も絡んで、アルゼンチン人たちにとって大きな感動だったともされている。
アルゼンチンではマラドーナ氏の逝去を、「アルゼンチン・フットボールの死」と捉える向きもある。
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