今季厳しいスタートとなったマンチェスター・ユナイテッドについて、イギリス『スカイスポーツ』が苦戦の理由を分析している。
エリック・テン・ハーグ監督体制2シーズン目を迎えたマンチェスター・U。夏の移籍市場でも積極的な補強を敢行して準備を進めてきたが、ラファエル・ヴァランら主力選手のケガが相次ぐことに。さらにジェイドン・サンチョ、アントニーもチームから外れており、苦しいチーム事情となっている。そしてピッチ上でも難しい状況が続き、37年ぶりに開幕から全公式戦6試合で4敗、45年ぶり3試合連続3失点、直近5試合では14失点を許している。
『スカイスポーツ』は低迷する6つ要因を分析。1つ目は「混乱した中盤」とし、「ブルーノ・フェルナンデスのポジションは保証されているが、誰が彼とともにプレーするか議論の余地がある。カゼミーロとクリスティアン・エリクセンは昨季と比べて調子を崩し、メイソン・マウントも負傷。フレッジの退団により、エネルギーと意欲が欠けている」と指摘した。
そして2つ目は「ケガ人続出の危機」とし、キーエリアすべてで負傷者が発生していることを挙げた。さらに3つ目に「不安定なディフェンス:一貫して非効率的」を挙げ、守備の問題を分析している。
「今季のユナイテッドの守備は安定している――間違った意味において。失点の仕方は一貫しているのだ。(直近の対戦相手である)アーセナル、ブライトン、バイエルンはすべてボックス内へのカットバックから得点している。中盤の選手はプレーに追いついておらず、4バックは適切な連携を取れていない。時には守備の基本を忘れてしまっているようだ」
「そしてGKアンドレ・オナナのショットストップ力。オナナはプレミアリーグで受けた最初の被シュート10本で、7失点を喫している。プレシーズンのRCランス戦でハーフウェイラインから失点を許したのは、偶然ではなく、黄信号を示していたのかもしれない」
■テン・ハーグ監督の責任は?
さらにサンチョやアントニーらの規律問題、テン・ハーグ監督が主張していた判定についての検証を行いつつ、最後に指揮官自らの責任を追及している。
「オーナー問題や様々な不運が重なるなど、ユナイテッドの低迷には多くの理由が挙げられる。だが、テン・ハーグが負うべき責任はどの程度あるのだろうか?」
「就任1年以上が経過し、3度の移籍市場を経験した。(クリスティアーノ)ロナウドやダビド・デ・ヘア、フレッジといったプランにない選手を放出し、さらにハリー・マグワイアから主将の変更も行った。そしてオナナ、(ソフィアン)アムラバト、アントニー、リサンドロ・マルティネスら彼の指導を受けた経験を持つ選手の獲得も許されている」
「テン・ハーグの全面改革には、総額3億3000万ポンド以上が費やされている。しかし、彼が厳選したと思われる多くの選手は期待に応えていない。ユナイテッドでは、テン・ハーグの影響力がますます目立つようになっている。そしてこれは、彼が失敗に対する検証の対象になることを意味している」
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