manchester city 202205(C)Getty Images

マンチェスター・シティの大成功に続け!近年流行の「マルチ・オーナーシップ」とは?

2010年代~急激に経済的にも発展した欧州サッカー。これまでは地元出身のオーナーが保有するクラブも多かったが、近年ではメガクラブのほとんどが外国資本だ。そしてその多くが(特にプレミアリーグ)、アメリカ系オーナーが所有するクラブとなっている。

イタリア在住ジャーナリストで、欧州サッカーの経済事情に精通する片野道郎氏によると、アメリカ系オーナーの増加はまだまだ続く模様。さらに新たな流行として、複数クラブを所有する「マルチ・オーナーシップ」が増加傾向にあるようだ。その理由について片野氏は、マンチェスター・シティを筆頭にJリーグでは横浜F・マリノスも関連する「シティ・フットボール・グループ」、さらにRBライプツィヒやザルツブルクらによる「レッドブル・グループ」の成功が大きく関係していると指摘する。

「彼らのマネをして、複数のクラブを保有してその中で選手を回しながら育ていくような投資の仕方をするクラブが増えています。それはシティとレッドブルがすこく成功したというケーススタディがあるので、そういうやり方をしていこうと」

「選手を段階的に成長させながら、なるべく無駄なお金を投資せずにチームを強化していくにはどうしたらいいかというと、自分のグループの中に複数のクラブを段階的に所有して、キャリアパスみたいにステップアップしながら回していく。グループ間の売買なので、結局お金はグループ内で動いていく。またマンチェスター・シティまで到達しなくても、その前段階のクラブでキャリアを積んで他に売ることも可能です。板倉滉選手もそうですが、シティ・グループに買われて、シティ・グループの外に売られてお金を残す選手はたくさんいますよね」

「レッドブルはまた少し違って、ザルツブルク→ライプツィヒに行って、そこからバイエルン・ミュンヘンやリヴァプールなど外へさらにステップアップさせる。ただ構造としては、グループの中で階層化されていて、その中でステップアップすることで選手が成長して。さらにその成長できる環境が整っていると。同じグループ内で教育やトレーニング・メソッドも共通していますしね」

「そして、彼らの成功に追随しようとする投資家が増えているということだと思います」

■続きはポッドキャストで!

ポッドキャストでは、そもそもアメリカ系オーナーが急増した理由を徹底解説。リヴァプールやマンチェスター・ユナイテッドの「成功」、さらにミランがアメリカ系オーナーに与えた影響の大きさを分析する。

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