現地時間8日、イングランド・プレミアリーグは第35節が行われ、マンチェスター・シティはホームのエティハド・スタジアムにチェルシーを迎えた。
リーグ戦の状況でいえば首位と4位の上位対決だが、このカードにはもう一つ、チャンピオンズリーグの決勝カードという重要な意味が加わった。リーグ制覇を目前に控えたシティは、ミッドウィークに行われたCL準決勝セカンドレグから9人のメンバーを入れ替え、一方のチェルシーは5人を入れ替えてCLファイナルの前哨戦に臨んだ。
互いに普段とメンバーを入れ替えて臨んでいることもあり、連携面で不慣れな部分を見せつつも、上位対決らしいインテンシティの高い攻防が立ち上がりから繰り広げられる。特に両チームとも最終ラインの安定感が目立ち、シュートチャンスの少ない展開となる。
その中でも徐々にペースを握り始めたチェルシーは32分、リース・ジェームズのシュート性のクロスをゴール前のヴェルナーが合わせてネットを揺らすが、これはオフサイドによりノーゴール。43分にはペナルティーエリア手前でボールを受けたジヤシュが左足で狙うも、これはGKエデルソンが横っ飛びではじき出した。
なかなかシュートまで持ち込むことができなかったシティだが、44分にディアスからの縦パスに反応し、右サイドでクリステンセンと入れ替わったジェズスがゴール前に折り返すと、受けたアグエロのトラップは流れたものの、走り込んできたスターリングが押し込んでシティが均衡を破る。
ジェズスと入れ替わった場面でクリステンセンが負傷しピッチの外で治療を受ける中、失点したチェルシーに追い打ちをかけるように、ゴール前でフェラン・トーレスの折り返しを受けたジェズスをギルモアが倒してしまい、シティにPKが与えられる。このPKを今季限りで退団するレジェンド、アグエロが蹴るが、意表を突いたパネンカ・キックはGKメンディがしっかりと反応して正面でキャッチ。シティは2点をリードするチャンスを逃し、チェルシーはクリステンセンに代えてズマを投入しハーフタイムを迎えた。
後半、1点を追うチェルシーがシティゴールをこじ開けようと攻め込むが、なかなか決定機を作ることができない。
すると迎えた63分、高い位置でボールを奪い、ジヤシュ、プリシッチと繋いでペナルティーエリア右でボールを受けたアスピリクエタがペナルティーエリア手前のジヤシュに戻す。受けたジヤシュが左足を振り抜くと、抑えの利いたシュートがゴール右へと突き刺さり、チェルシーが同点に追いつく。
追いついたチェルシーは68分にカンテを下げてジョルジーニョ、76分にジヤシュを下げてハドソン=オドイを投入。一方のシティも71分にアグエロとトーレスを下げてフォーデンとギュンドアンを投入する。
79分、ジョルジーニョのパスに抜け出したヴェルナーがGKエデルソンをかわしてネットを揺らすが、オフサイドによりノーゴール。さらに81分にも、プリシッチがカットインでDFを引き付け、エリア内右で受けたR・ジェームズの折り返しをゴール前のオドイが押し込みネットを揺らす。しかし、これはわずかにオフサイドポジションでノーゴールの判定に。
立て続けにオフサイドにはなったものの、得点の匂いを感じさせるチェルシーに対し、シティはメンディを下げてジンチェンコを投入する。
このまま1-1ドローで終わるかと思われた終了間際、ハドソン=オドイからの縦パスをエリア内右に流れて受けたヴェルナーがゴール前に折り返すと、ファーサイドから走り込んできたマルコス・アロンソが押し込み、土壇場でチェルシーが逆転ゴールをマークする。
残り僅かな時間でシティが追いつくことは難しく、CL決勝の前哨戦として注目を集めた上位対決は、チェルシーが劇的なゴールで逆転勝ちを収めた。
■試合結果
マンチェスター・C 1-2 チェルシー
■得点者
マンチェスター・C:スターリング(44分)
チェルシー:ジヤシュ(63分)、M・アロンソ(90+2分)
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