今夏、左ウィングの補強を狙うバルセロナだが、リヴァプールFWルイス・ディアスとアトレティック・クルブFWニコ・ウィリアムズのどちらを獲得するかで議論が巻き起こっているようだ。スペイン『ムンド・デポルティボ』が報じている。
今夏、FWハフィーニャとローテーションできる選手の補強を目指しているバルセロナは、ここまでルイス・ディアスの獲得に動いてきたとされる。しかしながら13日、デコSD(スポーツダイレクター)は、昨夏獲得を目指したニコの代理人フェリックス・タニタから、同選手が今夏こそ移籍を望んでいると売り込みをかけられたという。
『ムンド・デポルティボ』によれば、現在バルセロナ内部では、ルイス・ディアスとニコのどちらを獲得すべきか議論が起こっている模様。どちらのケースにおいても、不都合が存在しているようだ。
まずルイス・ディアスについて、バルセロナは今なお同選手の獲得を優先しているようだが、依然として状況は思わしくないという。現時点でリヴァプールにオファーに耳を傾ける考えはなく、また最終的に売却を受け入れるとしても、6000万ユーロ以上の移籍金が必要になる見込みとみられる。
その一方でニコ・ウィリアムズの獲得に動く場合は、クラブ間交渉の必要もなく、総額6400万ユーロ前後の契約解除金を支払えば移籍を成立させられる。が、こちらは交渉なしの一方的な選手獲得となるため、分割ではなく一括で同額を支払う必要が生じる。バルセロナの財政事情に鑑みれば、融資でも受けない限り一括払いは不可能とされる。
そもそもアトレティックは、バルセロナのラ・リーガのサラリーキャップ違反や審判買収疑惑“ネグレイラ事件”について、声高に批判を行ってきたクラブの一つだ。現在、両クラブの関係は非常に険悪で、もしバルセロナがニコを求めてもアトレティックに交渉の席に座る考えはなく、ただただ契約解除金の支払いを求める方針とみられる。
なお『ムンド・デポルティボ』は、バルセロナがルイス・ディアスかニコのいずれかを獲得するとしても、まず所属選手を放出・売却する必要があると報じている。


