リヴァプールは30日、「明治安田Jリーグワールドチャレンジ2025」で横浜F・マリノスと対戦した。
昨シーズンのプレミアリーグ王者として、20年ぶりに来日を果たしたリヴァプール。前日練習でも多くのファンを熱狂に包んだ世界屈指の強豪だが、30日には日産スタジアムで横浜FMと激突している。
アルネ・スロット監督は、この試合でサラーやファン・ダイクらと共に注目の新加入ヴィルツやエキティケをスタメンに選出。日本代表MF遠藤航や16歳FWングモハはベンチスタートとなった。一方の横浜FMでは、喜田拓也や天野純、エウベル、ヤン・マテウスらが先発に名を連ねている。
先日この世を去ったディオゴ・ジョタとアンドレ・シルバへの追悼セレモニーが行われ、スタンドではジョタを偲ぶチャントが響いた後にキックオフを迎えたこの一戦。リヴァプールが1分も経たずにサラーがボックス内へ決定的なパスを送ると、一方の横浜FMもエウベルが鋭い仕掛けでチャンスを作る。9分にはガクポがポスト直撃のシュート、横浜FMもショートカウンターを狙うなど、互いに序盤から積極的な入りを見せる。
20分にスタンド全体からジョタへの追悼の拍手が起きる中、リヴァプールはサラーのロングパスを収めたガクポがボックス内に侵入して決定機を迎えたが、横浜FMも松原健のタックルでピンチを凌ぐ。24分にはサラーの見事なパスに反応したソボスライがボックス内に入ったが、シュートまで持ち込めなかった。25分にもエキティケがヒールで狙ったが枠を外れた。ゴールには至らないが、リヴァプールが徐々にビッグチャンスを量産していく。一方で押され気味の横浜FMは32分に3選手を入れ替えると、36分にセンターサークル付近でボールを奪ったエウベルがチャンスを迎えたが、ファン・ダイクが立ちはだかった。40分にも速攻からエウベルがクロスを送り、ディーン・デイヴィッドのヘッドが枠を捕らえたものの、GKママルダシュヴィリがストップ。両チームスタンドを沸かせる場面を作ったが、前半はスコアレスで折り返す。
後半頭から、リヴァプールはヌニェスやジョーンズがピッチに登場。横浜FMも大幅にメンバーを入れ替える。46分には横浜FMがCKからビッグチャンスを作った。リヴァプールも52分、サラーのスルーパスに飛び出したヌニェスが合わせたが、シュートは枠を外れている。
すると55分、ついに試合が動く。ボックス内へのパスに反応した植中朝日が、冷静にGKとの一対一を制した。横浜FMがリードを奪うことに成功する。
追いかける展開となったリヴァプールは、59分に選手交代。ファン・ダイクを下げ、遠藤航がピッチに立った。日本代表キャプテンは、主将からアームバンドを受け取っている。そして62分、同点に追いつくことに成功。敵陣でボールを奪って速攻を仕掛け、サラーの折り返しがこぼれたところに反応したヴィルツが押し込んだ。期待のドイツ代表MFの加入後初ゴールにより、試合を振り出しに戻している。なおその直後、リヴァプールは複数選手をベンチへ下げた。
追いついたリヴァプールだが、68分に試合をひっくり返す。右サイドからフリンポンが鋭いクロスを送り、飛び込んだニョニがボレーで押し込んだ。18歳の一撃により、逆転に成功。その後も圧力を高め、74分にはングモハが自ら仕掛けて決定機を作った。
そして87分、速攻から最後は自ら仕掛けたングモハがそのまま切り込んでネットを揺らし、ダメ押しの3点目をゲット。期待の16歳の一撃で横浜FMを突き放し、3-1で勝利を飾っている。
リヴァプールはこの後イングランドへと帰国し、4日に本拠地アンフィールドでアトレティック・クルブと対戦。10日にコミュニティ・シールドでクリスタル・パレスと激突した後、15日にボーンマスとのプレミアリーグ開幕戦を迎える。





