20231003 Tottenham Liverpool VAR(C)Getty Images

物議を醸す“VAR誤審騒動”はなぜ起きた?審判協会責任者が説明「介入できるか検討したが…」

プロ審判協会であるPGMOL(プロフェッショナル・ゲーム・マッチ・オフィシャルズ・リミテッド)のハワード・ウェブ会長が、物議を醸したトッテナム対リヴァプール戦の誤審問題に言及した。

プレミアリーグで大きな話題となっているVAR。先日のトッテナム対リヴァプール戦(2-1)の前半途中にルイス・ディアスのゴールがオフサイドで取り消しとなったが、試合終了直後にPGMOLが「人為的なミスがあった」と認める事態に。これに対してリヴァプール側は「競技規則が正しく適用されなかったことは明らかであり、その結果、スポーツの完全性が損なわれた」などと声明を発表し、さらに審判間の会話内容の公開を要求。そしてPGMOLが該当の音声を公開する事態となっていた。

そして今回の誤審騒動について、ウェブ氏は今季から始まったVARレビュー中の審判間の議論を再生して分析する『Match Officials: Mic'd Up』で言及。今回のミスをVARが修正できなかった理由を説明している。

ウェブ氏の説明によると、VAR担当のダレン・イングランド氏は「非常に迅速な」プロセスを経た後に「ピッチ上の判定が何であったかを見落とした」という。そして「効率は重要だが、正確性を失ってはいけない」と強調した。さらにFIFAやIFAB(国際サッカー評議会)の規則により、当局者が介入して間違いを正すことはできなかったようだ。

「(ミスが発覚した時点で)試合を止めるために介入できるかを検討したが、FIFAやIFABの規則がそれを許さないことを認識していた。VARが世界中すべてのリーグで一貫性を持つために規則が存在する。よって、状況を戻すことはできなかった。だが、疑問があるのは理解しているし、この問題が起こる前からIFABが競技規則の全面的な見直しを行う予定であることは理解している」

またウェブ氏は、主審を務めたサイモン・フーパー氏は今回の誤審について試合終了後まで知らされなかったとも明かしている。

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