MF鎌田大地が所属するラツィオについて、イタリア紙『コリエレ・デロ・スポルト』のイヴァン・ザッザローニ編集長が29日、特集記事で分析した。
今シーズンは、開幕直後から低迷が続き、8位に沈んだまま上位浮上に苦戦するラツィオ。指揮官のマウリツィオ・サッリは先月26日にフィオレンティーナに敗れると、「私がAを求めても、CとDから選ばなければならなかった」などと語り、鎌田らを獲得した昨夏の補強が希望通りでなかったことを示唆して波紋が広がった。
鎌田やルカ・ペッレグリーニらが出場機会を与えられない一方、「バイエルン戦ファーストレグからフィレンツェの遠征までの12日間に行われた4試合において、ラスト20分間の(タティ)カステジャーノスを含めて、同じ選手13人が起用」されているラツィオ。ザッザローニ氏は「ファンでない者もサッリのフォーメーションを唱えられるほどだ」と指摘した。
レギュラー陣の酷使が続く中、クラウディオ・ロティート会長のほか、地元の『ラディオセイ』のラジオ番組に出演したラツィオOBのブルーノ・ジョルダーノ氏らから鎌田の起用を求める声も上がっていたが、ザッザローニ氏は「内に秘めるタイプでなく、かねてよりトップチームが不完全であると嘆いていた」指揮官について、「職務を全うしようとしている」として擁護する立場を示した。
「昨夏の補強キャンペーンにおいて、サッリはヒントを与えたが、その路線は実行されなかった」と強調。「全てを受け入れる指揮官は、みっともない姿をさらす運命にあり、解任されることも多い。代償を払うのは監督だけだ」などと述べた。
■サッリが結果主義者に?
さらにイタリア紙の編集長は、昨シーズンに「25年ぶりとなる2位へと導き、特別な信頼を誇る」サッリに対し、「競争力があり、機能するチームへと整えるという課題」がロティート会長にはあったはずだと指摘し、批判を繰り出した。
「20年近くラツィオのトップに立ち、多くの功績はある。極めて有能な経営者であり、偉大な経験値を持つが、過度な経験値がビジョンを奪った。ラツィオが頂点をかすめ、上位に定着して優勝のチャンスが到来しても、まるで意図したかのように後退しまうため、その後、再びはい上がらなければならない」
ザッザローニ氏は、そんなロティート会長が「もう一つの偉業を成し遂げようとしている」と主張。「3つの大会に臨むには、数的にも、クオリティの面でも不十分なチームを(サッリに)与え、構造的危機に追い込み」、「美しいプレー、機能するパス回し、高いディフェンスラインの預言者であるマウリツィオ・サッリを最もシニカルな結果主義者へと変貌させようとしている」と皮肉を述べた。


