21日のラ・リーガ第2節、マジョルカは敵地エスタディオ・メンディソロサでのアラベス戦に1-0で勝利した。MF久保建英は先発出場で88分までプレー。アラベスのFW原大智は招集外となっている。
マジョルカに合流した直後に行われた前節ベティス戦(1-1)では、後半途中から30分プレーした久保。この一戦の起用方はチーム内の立ち位置を明らかにするものだったが、ルイス・ガルシア・プラサ監督は日本人MFを先発、4-2-3-1のトップ下を務めさせている。
同じく残留を目標とするアラベスとの対戦で、マジョルカは攻守が激しく入れ替わる試合を演じる。1.5列目の久保は、ある程度自由にプレーする権利が与えられており、ライン間でボールを引き出そうとしていた。が、マジョルカの攻撃は右サイドのムブラのドリブル突破を中心としており、いまだ連係が確立していないことをうかがわせた。
それでも久保に見せ場はあった。まず38分、ルジェーヌがトラップし損ねたボールを奪いそのままペナルティーエリア内に駆け込もうとしたが、これは焦るルジェーヌの意図したタックルに潰されてしまう。久保、さらにL・ガルシア監督はレッドカードを求めたが、ルジェーヌはイエローカードを提示されるにとどまった。さらに前半アディショナルタイム、右サイドのフリーキックから久保が精度の高いクロス(その前には精度の悪いクロスを送ったが蹴り直しに)を放ち、ムブラが頭で合わせたものの、これは枠の上に外れている。
後半も大局は変わらない。マジョルカは58分、アブドンのヘディングシュートがクロスバーを叩いたものの、落下するボールはゴールラインを割らず。この試合、最大の決定機を逸した。その後も試合は均衡し続けたが、66分にはドゥアルテが途中出場のフェル・ニーニョを倒して退場に。マジョルカが数的優位に立つ。
10人相手のアラベスを相手にルイス・ガルシア監督はサルバ・セビージャとアマトを投入。ムブラが下がったことで、久保は右サイドにポジションを変えている。そして80分、マジョルカが先制点を獲得。S・セビージャのロングボールからF・ニーニョが最終ラインを突破。迫ってきたGKパチェコを右足でボールを浮かせてかわすと、DFとの競り合いの中で狙っていたようなフィニッシュに持ち込めなかったものの、浮かんだボールがそのまま枠内に収まっている。ビジャレアルを離れて、父親のDFフェルナンド・ニーニョ氏が1998年から2006年までプレーしたマジョルカにレンタルで加わったフェル・ニーニョは、同クラブでの初出場、初の決定機をしっかりモノにした格好となった。
L・ガルシア監督は時間稼ぎの意味合いもあってか、88分に久保を下げてラゴ・ジュニオールを投入。終盤にはアラベスの意地の攻勢も受けることになったが、1点リードを維持しながら試合終了のホイッスルを聞き、今季初勝利を飾っている。




