リヴァプールのユルゲン・クロップ監督の発言が、イングランドで波紋を広げている。
現在プレミアリーグで大きな話題となっているVAR。先日のトッテナム対リヴァプール戦(2-1)の前半途中にルイス・ディアスのゴールがオフサイドで取り消しとなったが、試合終了直後にPGMOL(プロフェッショナル・ゲーム・マッチ・オフィシャルズ・リミテッド)が「人為的なミスがあった」と認める事態に。これに対してリヴァプール側は「競技規則が正しく適用されなかったことは明らかであり、その結果、スポーツの完全性が損なわれた」などと声明を発表し、さらに審判間の会話内容の公開を要求。そしてPGMOLが該当の音声を公開する事態となっていた。
そして4日、クロップ監督は会見で「おそらく実現はしない」としつつも「トッテナム対リバプールは再試合しかないと思う」と語ったが、この発言は波紋を広げている。
元イングランド代表で現在『スカイスポーツ』の解説を務めるギャリー・ネヴィル氏はこの発言に対し、自身の『X』で「リヴァプールが勝利から敗北をつかもうとすることが信じられないよ! 衝撃的なミスで不当な扱いを受けたのに」と投稿。以前にはリヴァプールの声明を非難しつつ、VARを厳しい口調で批判していたが、ファンに「論調が変わったのはなぜ?」と指摘されると、「リヴァプールが声明をエスカレートさせ、完全性に言及し、選択肢を検討しているためだ。再試合を望んでいることはわかった。狂っているね」と綴っている。
一方で著名記者ヘンリー・ウィンター氏は、「再試合はできない。どの監督も再試合を要求することになってしまう。そうやって狂っていく。ユルゲン・クロップは、これまでイングランドのフットボールに多くのものを残してきた。劇的なドラマや喜びと成功、選手やファンとの絆、才能の育成。だが、再試合の要求は馬鹿げている」と発言を批判した。
またウィンター氏の発言に対し、リヴァプールOBで『スカイスポーツ』の解説者ジェイミー・キャラガーは「再試合はないし、すべきではないと思う。だが、他のミスと関連付けて話さないでほしい。同じではない。審判たちは自分たちが正しいと思って判定を下すが、今回の場合はそうじゃない。前例のないことだ」とも反応している。




