キリンチャレンジカップ2021のU-24日本代表vsU-24ホンジュラス代表が、12日にヨドコウ桜スタジアム(大阪)で行われた。
22日に東京五輪初戦のU-24南アフリカ代表戦を迎える日本。本大会に向けては、12日にホンジュラス、17日にU-24スペイン代表とのキリンチャレンジカップ2021を戦う。
ホンジュラスは、日本が大会2戦目で対戦するU-24メキシコ代表とともに、北中米カリブ海予選で出場2枠を獲得。“仮想メキシコ”との重要な一戦に向けて、森保一監督は前日会見で「Jリーグ組はシーズンの中で疲労をとりながらコンディションを上げないといけない。海外組はジャマイカ戦からゲームをやっていない部分があるので、時間があれば90分プレーしてもらうことも考えています」と口にしていた。
そして、スタメンにはこれまでも主力を務めてきた久保建英や背番号10の堂安律、冨安健洋らが選出。オーバーエイジ(OA)の遠藤航、酒井宏樹、吉田麻也らも名を連ね、ボランチでは田中碧が遠藤とのコンビを務めた。また、最前線には林大地が入っている。
立ち上がりからボールを握る日本は3分に左CKを獲得。ショートコーナーから堂安がクロスを上げるとファーで飛び上がった酒井がヘディングシュートを放ったが、枠を右に外れていく。直後にも堂安のパスを受けた久保がボックス中央からシュートを放つ場面があったが、ホンジュラスDFにブロックされた。
ホンジュラス陣内でのプレーを続ける日本。12分には素早い攻撃からボックス右の久保が中央に折り返す。しかし、三好康児が合わせたシュートは左ポストに嫌われて得点にはつながらない。
それでも13分、ボックス手前右のやや距離のある所で得たFKから久保が中央にボールを蹴り込む。吉田が右足のアウトサイドで合わせて先制点を奪取した。
得点後も攻勢を続ける日本。18分に三好のスルーパスから林がボックス左に抜け出す。鋭い切り返しでホンジュラスDFを振り切って右足を振り抜いたが、枠を外れて追加点とはいかない。
日本は守備においても遠藤と田中のボランチコンビを中心に高いインテンシティを保ってホンジュラスに高い位置でやらせない。反対に攻撃でボールを失った直後には素早い切り替えでボールを取り戻し、カウンターのチャンスにつなげていく。
すると40分、出足の鋭い守備からそのまま左サイド高い位置まで上がった冨安が中央に折り返す。ボックス内の林がワンタッチで落とすと、右足でシュートを放った堂安が追加点を決め切った。
日本はホンジュラスの前半中のシュートを0本に抑え、かつ2点のリードという圧倒的な内容で試合を折り返した。11名の交代が許されているこの試合だが日本は選手を交代せずに後半をスタート。一方のホンジュラスは5名を入れ替えた。
やや日本が重心を下げる中で51分にはボックス左でボールを持ったリゴベルト・リバスがシュートを放ったが、酒井がブロック。初めてシュートを放ったホンジュラスだったが日本も簡単には決定的な場面にさせない。
日本は63分に2枚替えを敢行。林と田中に代えて前田大然と板倉滉を送り出す。複数の守備的ポジションを務めることができる板倉は、この試合ではボランチに入る。
しかし66分、ボックス左に抜け出したリゴベルト・リバスがGK谷晃生の目前からシュートを浴びせるとカバーしようとした冨安はクリアし切れず。かき出そうとした中山雄太も間に合わず、ホンジュラスに1点を返された。
多くの選手を入れ替えながらギアを上げていくホンジュラス。日本は75分にFKの流れからボックス手前中央の堂安がミドルシュートを放ったが枠を捉えない。
日本は80分は3名を入れ替え。酒井、吉田、久保に代えて相馬勇紀、町田浩樹、橋岡大樹を投入した。すると83分、左サイドに抜け出した相馬がグラウンダーのクロスを供給。飛び込むようにして合わせた堂安がこの日2点目を決めた。
その後、森保監督は87分に中山に代えてトレーニングパートナーの藤田譲瑠チマを起用したが、リードを保ったまま試合が終了。本大会出場国同士の強化試合に競り勝った。
日本は今後、17日に強豪のU-24スペイン代表とキリンチャレンジカップ2021で対戦。そして22日に東京五輪初戦を迎える。
■試合結果
U-24日本代表 3-1 U-24ホンジュラス代表
■得点者
日本:吉田麻也(13分)、堂安律(40分、83分)
ホンジュラス:オウンゴール(66分)