明治安田J1リーグは17日に第27節が行われ、鹿島アントラーズと浦和レッズが対戦した。
勝ち点47で首位FC町田ゼルビアを3ポイント差で追いかける2位・鹿島。直近9試合で3勝(3分け3敗)とやや調子を落とす中、ホームスタジアムで絶対に負けられない宿敵との大一番を迎えた。鈴木優磨らが先発に入った中で、新加入FW田川亨介はベンチスタートとなっている。一方で勝ち点34で11位につける浦和では、出場停止のGK西川周作に代わってGK牲川歩見が先発入り。また、新加入の長沼洋一らがベンチに座っている。
キックオフ前から両サポーターの熱烈な声援で熱狂に包まれる中で始まった試合は、立ち上がりから鹿島がボールを動かしながら敵陣に押し込む展開に。しかし、なかなかシュートまでは持ち込めない。14分には相手の隙をついてゴール手前でFKのチャンスを得たが、関川郁万のシュートは味方に当たっている。一方で自陣で耐える時間が続いた浦和だが、8分には速攻からリンセンにチャンスが訪れると、16分にもロングカウンターから関根貴大に決定機。しかし、ここはGK早川友基のファインセーブに阻まれている。
ボールを持つ鹿島は、25分に分厚い攻撃を仕掛けてボックス内にクロスを何度も送り込むが、浦和の守備を崩せない。44分、三竿健斗のロングパスに反応した名古新太郎が決定機を迎えたものの、ここもDFに阻まれシュートは打てなかった。一方の浦和は34分、自陣深い位置から安居海渡が強引にドリブルで運び、渡邊凌磨のシュートがバーに直撃。前半アディショナルタイムにも渡邊凌磨がビッグチャンスを迎えたが、シュートは再度ネットへ飛んだ。両者チャンスは作るが決定的な場面は少なく、スコアレスで前半を折り返す。
後半序盤も鹿島がボールを持ち、浦和が速攻を狙う展開に。やや前に出る機会を増やしていた浦和は53分、速攻から最後はリンセンがネットを揺らす。しかし、直前にオフサイドがあったとしてゴールは無効に。一方の鹿島は60分、中盤でのボール奪取からDFラインの背後をとった鈴木優磨がビッグチャンスを迎える。しかし、シュートはGK牲川歩見にストップされた。64分の名古新太郎のシュートも枠の右へ外れている。
両チーム決定機を作ったことで勢いを増し、試合はさらに白熱。中盤の激しい攻防から両チームゴール前まで持っていく展開が増えていく。浦和は73分、安居海渡がコースを突いたシュートを放ったが、GK早川友基のファインセーブに防がれる。そのプレーで得たCKから井上黎生人がボレーで合わせたが、今度はバーに直撃した。一方の鹿島も75分、仲間隼斗の狙いすましたシュートがバーに阻まれている。
鹿島は81分、鈴木優磨のパスを受けた柴崎岳から、最後はボックス内に飛び込んだ仲間隼斗がネットを揺らす。しかし、判定はオフサイド。VARオンリーレビューでも判定は変わらず、先制の絶好のチャンスを逃している。両チーム最後までゴールを目指したが、結局ネットは揺らせなかった。
試合はこのまま終了。スコアレスドローに終わり、両チーム勝ち点1を分け合う結果となった。この結果、2試合勝利から遠ざかる鹿島は勝ち点48に。首位争いから一歩後退している。一方の浦和は5試合勝利なし(3分け2敗)、勝ち点35となっている。
