ユヴェントスは今季チャンピオンズリーグ(CL)出場権の獲得に失敗した場合、若き才能FWケナン・ユルディズの放出を余儀なくされる可能性があるかもしれない。イタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が分析した。
今季から指揮を執るチアゴ・モッタ監督の下、CLでは決勝トーナメント進出プレーオフでPSVに2試合合計3-4で敗れ、敗退が決まったユヴェントス。そしてセリエAでは、現在ラツィオと同じ46ポイントで4位に位置し、激しいCL出場権争いを繰り広げている。
そんな中で『ガゼッタ・デロ・スポルト』は、「CLがあるかないかでは、メルカートにおいても世界が全て変わる」と指摘。「4位に入れずUEFAの賞金がなければ、ユヴェントスは豪華な別れを通してATMでお金を引き出すことを余儀なくされるだろう」との見解を示した。
同メディアは、マンチェスター・シティやバイエルン・ミュンヘン、レアル・マドリーなどビッグクラブから関心を集めるアンドレア・カンビアーゾ、そして「ますます隅へ追いやられている」ドゥシャン・ヴラホヴィッチを売却する可能性を指摘。2選手の放出で数百万ユーロの資金を捻出できると予想しつつも、「財政問題を片づけ、次の補強の資金を支えるためには足りない可能性がある」と分析している。
そして「プレミアリーグから人気の高い若きスター、ケナン・ユルディズの犠牲という別のプランを用意している」との見解を示した。ユルディズを巡っては、昨夏チェルシーから6000万ユーロ(約95億円)のオファーが舞い込んだようだが、「ユーヴェの10番を手放さないために、Next Gen(ユーヴェのセカンドチーム)のほとんど全ての若手を現金化することを好んだ」背景があると指摘。しかし来シーズンのCL出場を逃せば、今夏の移籍市場において「8000万~9000万ユーロ(約126億~142億円)の小切手を断ることは難しい」と予想した。
また、「ユルディズを犠牲とすることは技術面で痛みを伴うものだが、経済的な面において極めて貴重だ」と強調。2022年夏にフリーで加入したことを踏まえ、「ディレクター勢の食欲をそそる豪華な別れだ」と指摘した。ただ、ユルディズ本人はユヴェントスで居心地よく過ごし、ファンとも素晴らしい関係を築いているとして「プレミアリーグのより高額な年俸をあきらめてでも、今いる場所に残るためにあらゆる手を尽くすだろう」との見解を示している。今後の動向は注目されるところだ。


