Joao Felix Barcelona 2023-24 HIC 16:9Getty

「そのポルトガル人はクソ野郎!」親善試合に出場したJ・フェリックス、アトレティコファンから侮辱を受けながらもプレーで魅せる

アトレティコ・マドリーFWジョアン・フェリックスが4日に親善試合に出場。自クラブのサポーターから侮辱を受けながらゴールを記録した。

自分たちと同じくスペイン首都に拠を構えるヘタフェとの親善試合に臨んだアトレティコ。試合が開催されたのはヘタフェ本拠地コリセウム・アルフォンソ・ペレスだったが、首都郊外にある同スタジアムにはアトレティコのサポーターが多数詰めかけ、その一部がジョアン・フェリックスに対する敵意を剥き出しにしている。

レンタル移籍によってバルセロナでプレーした昨季には、アトレティコ相手のゴールを盛大に祝ったり、「全選手がアトレティコよりバルセロナのプレーを好んでいる」「僕はあのクラブと監督の考え方に適応できなかった」といったような発言をしたりと、所属元クラブを貶める言動を繰り返したジョアン・フェリックス。このヘタフェ戦、赤白のユニフォームを着た一部の人々はそんな同選手に対して「エセ・ポルトゲス、ケ・イホ・プータ・エス(そのポルトガル人はなんてクソ野郎なんだ)」という侮辱的なチャントを浴びせ、さらにボールを持つ度にブーイングもしている。

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だがジョアン・フェリックスは、そうした逆境の中でもプレーで魅せている。

背番号21をつけ、5-4-1の左サイドハーフとして先発したポルトガル代表FWは、クロスバー直撃のシュートを放つなど随所に存在感を発揮し、前半終了間際にチーム2点目を記録。FWアンヘル・コレアのヒールパスから最終ラインを抜け出すと、ペナルティーアークに到達するや否や右足のミドルシュートでネットを揺らしている。アトレティコはJ・フェリックスほかA・コレアが2点を決めて、ヘタフェに3-1で勝利している。

ジョアン・フェリックスは前半だけの出場ながらMVP級の活躍を披露。スペイン『アス』のアトレティコセクションチーフ、フランシスコ・ハビエル・ディアス氏は、同選手がこのヘタフェ戦のようなパフォーマンスを継続できれば、FWアントワーヌ・グリーズマンのように批判を称賛に変えていける可能性を示唆している。

「アトレティコに自分の居場所がある……ジョアン・フェリックスがシメオネをそう説得したいならば、ヘタフェ戦で見せたようなレベルを継続しなければならない。彼は練習にも意欲を持って取り組んでいる。謙虚かつ黙々と汗を流し、その一方でボールが足元にあるときには変わらないクオリティーを見せている」

「ジョアン・フェリックスは試合開始時にブーイングを浴びた。ボールを受けるときも同じ現象が起こったが、少しずつ指笛は拍手へ変わり、ゴールが決まると歓喜の爆発が起こっている。フェリックスは侮辱をすることに没頭していた過激派の連中を除けば、人々の信頼を勝ち取っていったのだ」

「ジョアン・フェリックスはまるで、グリーズマンが示した道から学ぼうとしているようである」

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