20211103_Kawasaki2(C)Kazuki Okamoto/ONELIFE

終盤の酒井宏樹弾でドローも川崎フロンターレがJ1連覇! 26勝7分け1敗、鬼木監督は“森保超え”史上最多優勝指揮官に

明治安田生命J1リーグは3日、第34節の川崎フロンターレvs浦和レッズが行われた。

開幕から第25節まで無敗を維持した昨シーズン王者の川崎F。夏の移籍期間後にやや足踏みをする期間もあったが、第27節からは7連勝を飾って首位を維持している。

第33節終了時点では2位の横浜F・マリノスに勝ち点差「12」をつけており、他会場の結果次第で4試合を残して優勝が決まる状況で5位・浦和との一戦を迎えた。

ホームでクラブ史上2度目の連覇を祝うべく、川崎Fはレアンドロ・ダミアンや家長昭博、旗手怜央をスタメン起用。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権獲得がかかる浦和は江坂任や汰木康也、関根貴大らを先発させている。

川崎Fは開始から最前線のL・ダミアンが猛プレスをかけていきなりスイッチを入れていく。浦和は安定した守備から反撃に繋げていこうとするが川崎Fがボールを支配する時間が続いた。

互いに守備から入っている固い試合。前半の20分を過ぎても両チームともにシュートを放つことはなく、バランスを崩さないことに腐心した緊張感のある戦いを繰り広げる。22分にはL・ダミアンの落としを受けた脇坂泰斗がボックス右から左足を振り抜く。しかし、このファーストシュートは枠を外れた。

反撃に出る浦和は直後の26分に酒井宏樹が右サイドを突破してボックス右から中央マイナス方向に折り返し。ボックス中央の江坂が放ったシュートが枠を捉えたがDFにブロックされた。

徐々に試合がオープンになり始めた33分に試合が動く。ボックス手前右からの川崎FのFKで山根視来がふわりとしたボールを蹴り込む。L・ダミアンが競り合ってこぼれたところ、ジェジエウが至近距離から右足のアウトで押し込んだ。そして、川崎Fがリードを保ったまま前半が終了した。

互いに交代なしで迎えた後半は立ち上がりに浦和がボールを回して攻撃の糸口を探る。49分には左サイドの山中亮輔が供給した高精度のアーリークロスに汰木が飛び込んだが上手くミートできない。

その後、守備を基軸としながらも浦和に大きなチャンスを作らせない川崎F。打開を図る浦和は58分に汰木と柴戸海に代えて大久保智明と伊藤敦樹を送り出す。しかし、後半半ばから川崎Fが支配を再び支配を高めていき、67分にはFKから家長がシュートを浴びせたが枠を左に外れていく。

終盤に差し掛かって両チームともに複数の交代枠を使っていく。川崎はFがL・ダミアン、マルシーニョ、登里享平に代えて小林悠、大島僚太、車屋紳太郎。浦和は平野佑一と山中亮輔に代えて興梠慎三と宇賀神友弥を起用した。

それでも89分に浦和が意地を見せる。ボックス左の伊藤が強烈なシュートを浴びせるとGKチョン・ソンリョンがたまらず取りこぼす。ボックス中央に上がっていた酒井が倒れ込むようにして足を伸ばして押し込み、土壇場で同点とした。

試合はドローで終了し、川崎Fは連勝がストップしたものの勝ち点を一つ積み重ねて「85」。浦和はACL圏内の3位・ヴィッセル神戸との勝ち点差が暫定で「2」となっている。

他会場では、横浜FMがガンバ大阪に0-1で敗戦。前半をスコアレスで終えたものの、55分に山本悠樹のクロスに飛び込んだ倉田秋がネットを揺らしてG大阪が先制、そのまま試合が終了した。

この結果、川崎Fと横浜FMの勝ち点差は残り4試合時点で「13」。ここまで26勝7分け1敗で駆け抜けた川崎FのJ1連覇が決定した。なお、川崎Fは優勝決定時点で得点数、失点数がともにリーグトップ。鬼木達監督は、森保一監督、オリヴェイラ監督の3回を超え、4度のJ1リーグ制覇で単独最多優勝指揮官なっている。

■試合結果
川崎フロンターレ 1-1 浦和レッズ
※他会場の結果により川崎Fの優勝が決定!

■得点者
川崎F:ジェジエウ(33分)
浦和:酒井宏樹(89分)

広告