20201125_Nakamura(C)J.LEAGUE

「こういう時だからこそ…」圧倒的なペースで優勝まで走り抜けた川崎フロンターレ。中村憲剛が回想する鬼木達監督の言葉とは?

川崎フロンターレは25日、明治安田生命J1リーグ第29節でガンバ大阪に5-0で勝利して優勝を決めた。試合後、クラブの象徴であるMF中村憲剛がフラッシュインタビューに応じた。

中村がベンチスタートとなった一戦は、レアンドロ・ダミアンが先制点を奪い、家長昭博がハットトリックを記録するなど終始川崎Fが圧倒する形で進行。中村は4点をリードしていた86分に大島僚太との交代でピッチに入り、腕章を受け取った。

中村が途中出場した後、90分にも齋藤学がチームの5点目を決めて試合が終了。序盤から凄まじいペースで勝ち星を積み重ね、ここまでわずか3敗しか喫していない川崎Fが、史上最速でのJ1優勝を決めた。

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自身のキャリアのすべてを川崎Fに捧げ、2017年のJ1初制覇、2018年の連覇の立役者となった中村は、3度目の優勝にも大いに歓喜している。

「最高です。最高以外の言葉が浮かばない。初優勝した時の光景とはまた違う光景で、もう本当に。来てくれた皆さんもそうですし、観て応援してくれた皆さんもそうですし。一年間の戦いの成果がゲームにしっかり反映されたので、本当にフロンターレらしい優勝ができたと思ってます」

また、今シーズン限りでの引退を表明している中村は、大島からキャプテンマークを渡された場面について「にくいことするなと思いましたけどね(笑)。ちょっと泣きそうになりました。僚太ちゃんと育ったなと思いました(笑)」とこぼす。さらに、優勝が決定した瞬間にはチームメンバーが中村の下に集まったが、その光景を見て改めて区切りがついたようだ。

「子供を見る親みたいな感じでしたね。みんなだいぶ離れている選手が多いので。けど本当に、ルーキーの時からみんな…移籍してきた選手たちは別ですけど、本当にフロンターレのために若い時からみんな頑張ってここまで自分たちでチームを作ってきてくれたので、今日はそこに乗っかるだけだったし、本当にみんなが強いフロンターレを作ってくれたので、僕は心置きなく先に進みたいなと改めて思いました、みんなの顔を見て」

昨シーズン後半に負傷で長期離脱し、リハビリから始まった今シーズンの中村。事前に2020年を現役ラストシーズンとすることを決めていたと以前に明かしているが、負傷以外にも新型コロナウイルスなどの災いに見舞われた。

紆余曲折を経て最高の瞬間までたどり着いた今シーズン、奮起することができたのは鬼木達監督のとある言葉があったからのようだ。

「やっぱりJリーグが再開する時に、鬼さん(鬼木監督)が『こういう時だからこそ自分たちで日本サッカーを引っ張って優勝しよう』という、あの言葉がなかったらみんながあんなに頑張れなかったと思います。そういう意味では本当に鬼さん初め、スタッフ、それに着いていったチームメイト、クラブスタッフもそうですし、もちろんスポンサーの皆さんもそうです。サポーターの皆さんもそう。本当に今年優勝するんだという強い気持ちが最初の10連勝を呼びましたし、その後の連勝もみんなで1つなって、本当に色んな選手が出たシーズンだったと思うので。本当にみんなで一個一個乗り越えてきたなと思います」

中村のプロ入り当初、2003年にはJ2リーグに属していた川崎F。18年間一筋でプレーし、3度のJ1タイトルをもたらした中村の現役ラストシーズン、クラブはJ1史上最多勝ち点75を獲得しており、集大成を見せている。

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