20201101_Kengo2(C)J.LEAGUE

川崎フロンターレMF中村憲剛、引退決断は5年前「35歳で決めて、36歳でMVP、37歳で初優勝、その次は連覇して、去年はルヴァン杯」

今シーズン限りでの現役引退を発表した川崎フロンターレの元日本代表MF中村憲剛は、5年前から40歳を区切りとすることを決めていたと明かした。11月1日にクラブ公式YouToubeチャンネルで配信された記者会見で語っている。

2003年に川崎Fでキャリアをスタートさせ、引退する今シーズンまで同クラブ一筋を貫いた中村。近年目覚ましい成績を収めているクラブの象徴として君臨しているが、2003年当時はJ2リーグからプロ生活を始める。

その後、2004年にはJ2リーグを制して昇格を果たしたが、初のチームタイトルは2017年の明治安田生命J1リーグ制覇まで待たなければならなかった。中村は37歳で初優勝を経験しているが、それ以前にキャリアに一区切りをつけるという決断を下していたことを明かす。

以下に続く

「風間さんが2012年に来て自分自身のサッカー観も変わりましたし、チームも右肩上がりというか伸びながら、自分自身も伸びながらだったので、35歳でやめるという発想は33、34歳くらいの時にもなかった。35歳の誕生日を迎えた時に、妻と40歳まで(と決めた)。一般的に言えば40歳までサッカーをJリーグでやっている選手はほとんどいませんし、本当に一握りなので、僕自身がどうなるかはわかりませんでした。まずはそこの40歳というところで区切りをつける、残り5年をとにかく目の前の1年を勝負に頑張ろうとここまでやってきました」

2015年10月31日、35歳の誕生日に40歳での引退を見据えた中村。しかし、そこから2016年に史上最年長でJリーグ年間最優秀選手に輝き、2017年、2018年にはJ1を連覇。昨年にはJリーグYBCルヴァンカップも制した。

「35歳で決めてから、36歳でMVPを頂いて、37歳で初優勝して、その次の年は連覇して、去年はルヴァンカップ。もう本当に…なんだろう。終わりが決まったからこそというか、どんどんどんどんそれまでの苦労が嘘のようにタイトルが、個人もそうですけど手に入って。自分の中で40歳で終わるという終着点が徐々に見えてきたところでルヴァンカップも去年優勝した」

引退決断後に様々なタイトルに彩られた中村のキャリアだったが、39歳の誕生日を迎えた直後、昨年11月初めに負傷による長期離脱を経験した。

しかし、その際には「リミットを自分の中で決めている段階で前十字を切ったので、これは何としても復帰して、プレーを皆さんに見せて、引退するんだという」気持ちが増したと語る。

そして迎えた40歳の誕生日、J1第25節で行われたFC東京との“多摩川クラシコ”にて決勝点を記録。今シーズンの引退に向けて多くのドラマが生まれた。

「(負傷から)戻ってきて、鬼さん(鬼木達監督)とも話をしながら出場時間も増えてきて。昨日、誕生日で点を取って勝つというちょっと自分でも言葉にならないようなパワーが。それは自分が引退するんだという強い気持ちがあったからこそ、ここまでの5年間は特にいろんなことが引き寄せられたと思っていますし、それは自分だけではなくて周りのチームメイトもスタッフもそうですし、多くの人のサポートがあってだと思います。色んなものが今シーズンの終わりに向けて集約されている」

今年一杯で現役を退くこととなった中村だが、今シーズンはまだJ1リーグ9試合、さらにはリーグの順位によって天皇杯も残されている。日本サッカー界に確かな足跡を刻むレジェンドは、有終の美を飾ることができるのだろうか。

J1|最新ニュース、順位表、試合日程

▶Jリーグ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

【関連記事】

広告