番組には、Jリーグの原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さんに加え、JFA審判S級インストラクターの廣嶋禎数氏が登場。桑原学さんMCのもと、SNSで反応が多かったシーンをピックアップして議論を行った。
■オンフィールドレビューは行われず
今回議論されているのは、清水vs湘南の17分のシーン。清水ボールの右CKから鈴木唯人がショートコーナーを選択し、味方からの折り返しを受けてドリブルでボックス右に侵攻していく。すると、鈴木はチェックにいった大橋祐紀と交錯する形で倒された。
ここでは主審の笛は鳴らされず、耳に手を当ててVARと交信。VARオンフィールドレビューは行われなかったが、ノーファウルの判定となった。
該当のシーンを映像で確認した平畠さんは「攻撃側としては絶対ファウルを主張したいところだなという感じはしましたが、はっきり『PK』と言うまでにはいかないのかなという感じがしました」とコメント。主審の判定を支持した。
また、原副理事長はPKでも「不思議ではない」との見解を示した一方で「大橋も倒れながら思い切り(足を)振っている感じではないので、むしろ鈴木唯人が最初にバランスを崩したのに引っ掛かってしまい、そのまま倒れてしまったように見えました」と指摘。「『絶対こっちだね』というふうにはならないのではないか」と、どちらもあり得る判定だと口にした。
■VARの介入でPKが増加する?
(C)Getty images廣嶋氏も、最初に映像をチェックした時はノーファウルだと感じたと語っている。
「最初にノーマルスピードで見た時にはノーファウルでいいと思いました。その1つの理由は、FWが両足をそろえて跳ぶ時は、自分からコンタクトを避けるケースもありますけれども、自分が倒れにいっているケースのほうが圧倒的に多いということは、私たちも研修会の中で分析する中でよく言っているところなので。まずはそういうふうに見えました。なので、コンタクトはあるからシミュレーションにはならないけれども、ノーファウルでいいのではないかと思いました」
しかし、繰り返しその場面を確認することで、PKが妥当との判断に変わっていったという。
「最後の左足のところに、右足が残った結果として(鈴木はシュートに)行きたかったけれども行けない状況が起こってしまったんだろうなというふうに思えてきました。最後はそこがとどめになり、僕の判断としては厳密に言うとこれはファウルにすべきなのではないかとなっていきました。倒れにいったというよりも、最後の1歩が払われたところで行けなかったんだろうなと考えが変わっていったんです」
とはいえ、VARオンフィールドレビューは行われなかったが「主審の方もコンタクトはあったということを理解」しているため、それが転倒につながるプレーだったかどうかを判断する情報は持っていたとして、PKにするかは主審の裁量の範囲内だったと強調。続けて、VARが介入することで危惧されることもあると廣嶋氏は言う。
「もうひとつ私が一番感じたのは、私自身が何回も見直した結果『ファウルだな』というふうに流れいったということは、明らかなミスとは言えない状況でこれを何回もオンフィールドレビューしてみると、逆にファウルのほうに流れていくのかなと。その危険性もVARの中には含まれているんだなというのを改めて感じました。オンフィールドレビューを勧めるかというところも、VARの方もすごく判断するのが難しくなってくる、そういう事象でもあるのかなと思いました」
今回の『ジャッジリプレイ』では、このほかにもJ2リーグ第10節のFC琉球vsヴァンフォーレ甲府におけるゴールに関するジャッジ、「ジャッジメント ワンポイント講座」のコーナーではJ1リーグ第11節の北海道コンサドーレ札幌vsベガルタ仙台を題材にアドバンテージ後のイエローカードについて解説されている。
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