番組には、Jリーグの原博実副理事長、Jリーグウォッチャーの平畠啓史さんに加え、JFA審判S級インストラクターの廣嶋禎数氏、そしてスペシャルゲストとして元日本代表の高木琢也氏が登場。桑原学さんMCのもと、SNSで反応が多かったシーンをピックアップして議論を行った。
■同じ体勢でも正面で当たっていれば…
今回ピックアップされたのはC大阪とG大阪による“大阪ダービー”の80分のシーン。G大阪ボールのFKからボックス手前中央にボールがこぼれると昌子源が左足でシュートを放つ。ボックス内にいた加藤陸次樹の右腕にボールが当たり、PKの判定となった。これをキッカーのパトリックが決めてG大阪が追いつき、試合は同点で終了している。
とはいえ、昌子のシュートは加藤の至近距離から放たれたものであり、意図的なハンドには見えない。この判定についてSNS上では「至近距離からのシュート。ボールが腕に当たった瞬間は腕は閉じているが、ボールの勢いで手が持っていかれていると推測されます。なぜあのシーンでハンドになるのかを教えてください」という意見が寄せられたことを、平畠さんは紹介している。
意見を求められた高木氏は「ハンドではないと思います」と主張。理由としては以下のように人体の構造上仕方ない腕の開き方だったと指摘した。
「正面に当たっていれば(あの腕の閉じ方であれば)ハンドではないととると思います。(その体勢で)そのまま身体をひねっています。ひねったらどうしても開くので、その分は多少開きはしますけど(ボールが)当たって上がっているような状態」
一方で、原副理事長は「今のルールだとハンド。ずっと言っているように(DFは腕を)後ろに組むしかないよねという話」とコメント。自身はハンドにすべきではないとの考えを持っていることを強調しながらも、ルール上ではPKが妥当だと主張した。
■腕は身体の幅から出ている
(C)Getty images意見が分かれた今回の場面。廣嶋氏は身体のシルエットから腕が出ていることを指摘し、ハンドに該当すると説明した。
「私はハンドと判断をしています。高木さんも原さんもおっしゃったところで、正面でこう(腕をたたむように)すれば身体の幅は広がっていないんです。(腕を)正面に持ってくれば。でもターンすると腕は身体の幅から広がる形になるので。この考え方は、もともと私たち審判の中にはあります」
しかし、意図的だったかどうかという点については「人間の身体の原理としてスイングするはずなので、体が離れるはずなんですね。なので不自然ではないと思います」と主張。そのうえで、選手たちにとっては不運なルールだとしながらも、ハンドのリスクに配慮した対応が求められると主張した。
「至近距離からボールが来ることを予測している、ここに来ることが分かっているという時は、選手は手に当たらない配慮をしなければいけません。ヨーロッパのゲームとかを見ていると大体、選手が手を後ろに組むケースというのは、シュートブロックかセンタリングのブロックのケースだと思います。それ以外は自由に手は動かしていると思うんです。なので、そういうところで私はハンド。選手、特にDFにとっては可哀想なルールかなと思います」
MCの桑原さんがもう一度映像を流し、C大阪に所属するチアゴとダンクレーの両外国人DFが腕を後ろに組んでいることを指摘。高木氏も「本当にそういうところをしっかり指導していかないと、VARもあることだし、よりデリケートなエリアなのでデリケートにプレーしないといけないんだなと本当に思います」と口に。VARが導入されたこともあり、今後はより注意深い対応が求められると述べた。
今回のジャッジリプレイでは、このほかにも湘南ベルマーレvs北海道コンサドーレ札幌のオフサイド、ベガルタ仙台vs柏レイソルのゴールシーンを取り上げて議論。また、J2第11節のアルビレックス新潟vsジェフユナイテッド千葉からはアドバンテージの取り方に関するナイスジャッジが紹介されている。
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