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初の代表合宿、 “ミシャ・コンサ”を支えるボランチ高嶺朋樹の成長と課題

■大学サッカーを経て札幌に帰還

 網走市のサッカースポーツ少年団で本格的にサッカーを始め、北海道コンサドーレ札幌へと籍を移したのが小学校4年生のとき。そこから高校3年生まで赤黒の勇者の一員としての時間を過ごした。最終的にトップチーム昇格はかなわなかったが、勉学にもサボらず取り組んできたため進路選択の幅は広く、大学サッカー界を代表する名門・筑波大学へと移ることとなった。

 北海道を離れて過ごす中で稚魚は大魚へと育ち、昨季から特別指定選手としてコンサドーレ札幌へ「帰還」。今季からはプロ選手としての時間を過ごしているのみならず、 “ミシャ・コンサ”を支える貴重な戦力として機能している。猛々しい守備と、止める・蹴る・運ぶプレーをしっかりこなすスキルの高さを併せ持つボランチとなった。

 ユース時代から左足のロングキックに素晴らしいモノを持ち、全般的なスキルもあった選手だが、守備に対する強度と精度、そして熱量は明らかに以前とレベルが違う。精鋭の揃う代表合宿に臨んで、自ら「ボールを奪えるところが自分の特長」と胸を張るほどディフェンス面での自信を蓄えたのは大学時代とJリーグで得た成果なのだろう。

■「それでは上へ行けないよ」

 そんな高嶺がさらに上を目指すための課題は、この合宿を観ていても見え隠れするものだ。ペトロヴィッチ監督と元イングランド代表FWジェイから揃って「それでは上に行けないよ」と言われているのは、勝負のパスが少なすぎること。性格的な理由もあるのだろうが、「3つ選択肢があったら、比較的リスクの低い方にパスを出す傾向がある」と自己分析するとおり、勝負のパスが少ないのだ。

「ボールを取られないことに最初のプライオリティを置く」のは、守備的なポジションの選手として悪いことではないが、ペトロヴィッチ監督やジェイは、そんな高嶺に対して「出せる技術はあるんだからもっと出してみろ」と思っているということなのだろう。ターンして前を向く技術自体には本人も自信を持っているというから、ルックアップからゴールへ繋がるパスをもっと出せるはず。恐らく森保監督も同じようなことを思っているはずだ。

 Jのユースに所属していた選手ではあるものの、全国的にはエリートの選手ではなく、年代別日本代表としてのキャリアもない。五輪への意識は「目指している部分はあったけれど、遠い存在だった」と言うのも無理はない。ただ、実際に参加してみれば、野心も刺激されるというもの。この合宿では4バック採用時の人材難が指摘される左サイドバックでも試され、別の可能性も見せてくれた。あとはもう一皮むけて、相手守備陣に「怖さ」を感じさせる選手になれるかどうかだ。

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