japanese players in british clubsGetty Images

日本人選手が続々とイギリスに上陸…英『ガーディアン』が「イギリスクラブはなぜアジア市場に目を向けるのか」と特集

イギリス『ガーディアン』は、イギリスクラブがアジア市場に目を向けていることについて特集を組んだ。

ドイツでは香川真司や長谷部誠といった日本人選手が以前から活躍を続けてきたが、近年イングランドやスコットランドのクラブが日本人選手をはじめとしたアジア市場に注目している。現在プレミアリーグでは韓国代表のソン・フンミン、日本代表の遠藤航や三笘薫とアジア人選手が確かな実績を残し、スコットランドやイングランド2部チャンピオンシップでも多くのアジア人選手が在籍し、今夏にもトッテナムが高井幸大、ニューカッスル・ユナイテッドがパク・スンスを獲得するなど、複数の選手がイギリスに上陸した。

イギリスでプレーするアジア選手が急増する中、『ガーディアン』は「“新たな領域”:なぜイギリスのクラブは選手を獲得するためにアジアにますます目を向けているのか」と題して特集を組んだ。

最初に、2018年まで長年にわたってアーセナルを指揮し、名古屋グランパスの監督も務めたアーセン・ヴェンゲル氏の2013年の発言を紹介。「私はとても興味深く、とても競争力のある新しい市場を見つけた。それは日本市場だ。例えばドイツでプレーしている日本人の数に注目してみてほしい」。それから12年経った2025年夏、プレミアリーグでは5人、チャンピオンシップでは9人、スコットランドでは4人の日本人選手がプレーしている。

その理由としては、イギリスが欧州連合(EU)から離脱したことで日本や韓国から直接選手を獲得しやすくなっただけではなく、東アジアのタレントへの認識が高まっていることもある様子。さらに、同メディアは「日本代表は2026年ワールドカップ出場を最初に決めただけではなく、本戦出場を目指すだけでは満足しないチームになった。日本サッカー協会は以前に2050年のワールドカップ優勝を目標に掲げていたが、現在ではやや控えめに感じる。2030年までに準決勝進出、そして優勝という話も出ているが、ブライトンの三笘薫のようなタレントや世界屈指の育成システムを考慮すれば、衝撃的なことではない」と日本フットボール界の急成長を評価した。

また、同メディアはJリーグのジェフユナイテッド千葉や清水エスパルスに在籍し、韓国や中国でもプレーした現在母国オーストラリアのウェスタン・シドニー・ワンダラーズのスカウト部門のトップを務めるエディ・ボスナー氏のコメントを紹介した。

「プレミアリーグはイングランドのフットボールを変え、次にチャンピオンシップを変えた。今、より多くの技術的なフットボールがあり、技術面で優れ、スピードがあり、常に話を聞き学ぶ準備をしている日本人選手により適している。オーストラリアは以前、彼らの前にいた。私たちのチームは2000年から2005年までヨーロッパのビッグクラブの選手であふれていた。しかし、今日本の発展により、彼らがはるか先を行っている」

また、日本では選手を安価に放出しすぎているのではないかとの議論はあるものの、新シーズンからチャンピオンシップを舞台に戦うレクサムのフィル・パーキンソン監督が欧州市場は高価だから他の場所に目を向けなければならないと語ったように、日本人選手は欧州勢に比べてより安価で獲得できることも理由に上がる。

これを受けて、ボスナー氏は「長期的に見て日本のフットボールにとって良いことだから、彼らは選手たちにヨーロッパに行くためのチャンスを与えたがっている。それに、クロアチアのクラブのように、彼らはその次の移籍を待っている。選手が次のクラブに売却されれば、セルオン条項を受け取れる」と説明。

さらに、ボスナー氏は日韓共催の2002年ワールドカップが両国にとっての転換期になったと感じているようで「ワールドカップは両国を助け、フットボールはそれ以降、成長してきた。ワールドカップがその国に来てすぐにすべてが変わり、それは変わり続ける ものだ」と自身の考えを述べている。

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